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Ψ ベタリアルガチ 共通プロローグ


普通の家に生まれたどこにでもいるような平凡な女子高生ヒロ子。

幼い頃事故で両親を失って、叔母さんの家に引き取られた。


少女漫画のヒロインに憧れて、普段からぶりっこ、鈍感、天然を演じている。

しかし、これといった少女漫画に出るようなヒーロータイプの男子が周りにいないのだ。


――よし、転校しよう。

そう思い立ち、たまたま近い場所にあったのがこのお金持ちばかりが通うの青薙学園で、奨学金があるということから、私は高校から通うことになった。


「遅刻遅刻!」


今ならギリギリでまだ間に合う時間だから、食パンをくわえながら、走った。


「きゃ!!」


誰かとぶつかってしまう。


「てめーどこに目つけて……」

「ごめんなさーい!!」


こわそうな人だったけど今はそれどころじゃない。


「生徒会長の青薙静男です」


いかにもお堅そうで真面目そうな黒ぶち眼鏡だなあ。


お金持ち学校のわりに生徒は普通。なんかイメージ壊れた。


「君はたしか、学園唯一の奨学生か…」

だからなんなの嫌味?


少しカチンときたけど、生徒会長様だし、堪えよう。


「朝会のとき、君はぼうっとしていたな」

長々してなにいってるかわかんないから朝会をまともにきいていなかった。

それを見られてたなんて!


「きゃー!」

どうごまかそうか考えていたら

悲鳴みたいな黄色い声が向こうから聞こえてきた。


「握手してもらっていいですか!?」

「ずるい!!あたしもー」

「はいはい、順番ね」

まるでアイドルにむらがるファンのような沢山の女子に囲まれた男子がいた。


貴紗己川きさきかわ!まったく君はいつもいつも…」

うわあ…ザ、金持ちっぽい名字だなあ。


「おっ、君が噂の一年か~オレ小中は一般に通ってたけど奨学金で通うくらい貧乏な人ははじめてみた」

金持ちじゃないだけで別に貧乏なわけじゃないし。

親戚に迷惑かけらんないだけで…。


まあ金持ちからしたら一般家庭と貧乏人に差なんてないのか。


「君、オレの彼女になんない?」

「…えっ!?(黙れチャラ男)」


「はっこんなブスのどこがいいんだよ」

「ひどーい(黙れ不良気取り)」


「ま、どうでもいいがお前、今日からオレサマのパシりな」

「ええっ!?(ふざけんな俺様気取り)」


「てか、どけよ通行の邪魔だ」


いかにも不良…あれ、どっかで見たような…。


赭甲斐そほがい!遅刻だぞ!!」

「しるかよ…!てっテメーは!」


不良くんは私のことをみておどろいてる。


「今朝食パンくわえてた女だろ!」

「あー今朝のヤンキー!!」

「なに、知り合い?」

「食パンって……」


言い争いが始まりそうだと思っていたら、会長が次の授業があると言って咳払いをした。


■■


「とにかく、ここはテメーみたいな庶民(へいみん)が来ていい場所じゃねー!」


なによ、この学校なんて元を辿れば成金が道楽で好き勝手に建てただけじゃない。


「貴方なんて庶民(しょみん)どころか不良でしょ」

「あっははは……言われてるじゃないか!」


いきなり廊下からやってきた銀髪の男子、隣のクラスだろうけどなんの用だろう。


「笑うな」

「なんだよ、本当のことだろ」


不良の友達にしては、おぼっちゃまっぽい。


「僕は白銀カケル。彼の幼馴染なんだ。よろしく」

「私は天埜ヒロ子、よろしく」

「けっ……」


不良のソボガイは機嫌悪そうにしている。


「こいつはさ僕とクラスが別れて拗ねてるだけなんだよ」

「へー」


「あ…ヒロ子ちゃん!?」

「真田くん!?」


彼は昔近所に住んでいた幼馴染だ。


「すんませーんおっくれましたー!!」

「いたっ(なにぶつかってんだこの野郎)」


教師は私をみて、縫いぐるみを取り出す。


「ごめんね」


縫いぐるみといっしょに謝る。


「うん……(なんでぬいぐるみ持ってんの?甘えんぼキャラのつもり?)」


拝啓、天国の両親へ。変なイケメンがたくさんです。


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