5/9
現ツンデレ①
「でさー」
「?」
友達の話はつまらないし長い。
適当に聞き流して相づちをうつ。
なんだろう、さっきから視線を感じる。
クラスメイトの津川照くんがチラチラこちらを見ている。
窓辺ではあるがカーテンが閉めてあり、一番後ろの席で、私の後ろには誰もいない。
「あれー照くんどうしたの?詩由菜のことが気になる?」
「フン!別にお前のことなんか好きじゃねえからな」
「照くん素直じゃないね」
「詩由菜のことめちゃくちゃ好きなくせに」
照くんは顔を真っ赤にして逃げた。