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暴君①

「もってこい」

「いやだね自分でとりにいけよ」

なんだかクラスの端で二人の男子がモメている。


「公人、悪いが喧嘩を止めてくれ、さすがに優等生の言うことなら聞いてくれるだろう」

たまたま近くにいた私が喧嘩を仲裁することになった。

教師から見た優等生は、問題をおこさない生徒のことである。

頭がよくても性格に難があるなら優等生とは呼ばれないものだ。

そんな理由で優等生なんて言われても嬉しくない。



「なんだキサマ等、オレの言うことが聞けないのか」

「お前みたいになんの取り柄もない偉そうな奴ってうざい、消えちまえよ」


「ちょっと喧嘩はやめよう?」

「公人さーん悪いのはこいつなんだよ」

「どっちが悪いなんて興味ないよクラス内でモメられると関係ない私達が仲裁しなくちゃなんないんだ

喧嘩するなら先生に見つからないところでやりなよ」


「したくて喧嘩したわけじゃねーし」

「たとえ悪いのが宝尺(ほうしゃく)くんでもクソが消えろは無いと思うよ」

「クソまでは言ってないけど」


宝尺君のせいにすれば無駄に話を長くすることもなかった。

でも消えろ、は自分が言われることを想像すると存在を否定された気がして嫌な気持ちになった。

見た目はともかく性格はクラスでもトップクラスに悪いし、クラスメイトをパシりまるで君主のように振る舞うし、決して宝尺くんは善ではないけど彼を庇護せずにはおけなかった。

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