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女にモテモテだったこの俺が美少女メスガキAIに転生してさえないオッサン(イケメン)といけない恋をする!?  作者: 茶谷萌香


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決意

初めての悩み解決から1年後、島での生活にもすっかり慣れてきていた。


朝はカフェでモーニングを(たしな)み、その後は遊んだり悩み相談の課題をやったりそれなりに楽しく過ごしていた。


この1年で98人も解決して、もう少しで生き返るかこの島に残るかの選択が迫ってきていた。


せっかくこの世界に来たのだから、楽しめることは全部経験しようと思い、たくさんのことに挑戦した。


女性の身体になったからかつては着ることのなかった女性ものの服も今や様々な種類を持っている。


スカートやらショートパンツやらデニム、タイトスーツに至るまでファッションは一通り着こなすようになった。


元々芸能界にいたためか普段から女性らしい振舞いで過ごすように気を付けていた。


こちらの世界でも友達ができて(特にミカとはたまに一緒にカフェに行く。お酒は苦手らしい)、なんだかんだでこの世界も悪くないと思い始めていた。


前世と違い、この世界ではただ話すだけで簡単にポイントなるお金の代替品(だいたいひん)を入手できる。娯楽も十分整っていて映画もあるし本もある。数は少ないがゲームもそれなりに用意されており飽きることは少ない。


だが、やはり元々男であり、以前はもっと刺激のある生活を過ごしていた。俺はあの頃の刺激を忘れることはできない。


ただ、こうして女性として長く過ごしていたせいか女性の立場から見た男性の視線というのも感じることに気付いていた。


男と飲みに行くと相手の下心がこの身に刺さることもある。女性の目線で改めて男性側の悪意を受け取る経験を経て、さすがに前世では悪行をしすぎたと反省はした。


やった立場から許されることではないのは分かっているが、生き返ったら俺を殺した女どもにはちゃんと謝罪をするべきだという気持ちは芽生えていた。


そうこうしているうちに空に浮かぶ窓が見え、99人目の悩み解決へとその身を動かすのだった。


---


99人目の相談が始まった。


思えば初回はまったくメスガキとやらが分からず四苦八苦してたっけ。


軽く挨拶を交わして相手の悩みを聞く。今日もパッとしない男性だ。


当然ながらこんな悩み相談で俺みたいなメスガキを指定するのはМっけのあるさえない男性ばかりだった。


以前の俺だったら絶対に話そうとも思わなかった連中だ。


でも、こうして1年も接していると不思議と愛着もわいてくるものだった。


自分が美少女になったということもあるが、このちやほやされる感覚は悪くない。


一方で、女性ならではの不快な経験というものもした。


きっと以前の俺なら男を誘惑する女が悪いと吐き捨てていただろう。


だが、今では少し女性の気持ちが分かるようになっていた。


この1年ですっかり丸くなったな...と自嘲(じちょう)しつつ悩み相談を進める。


もはや悩み相談も片手間の意識で解決できるようになっていた。


大体は仕事か恋愛の悩みだ。特に、俺のようなメスガキに相談してくるものなんて基本舐めてかかってくるもんだ。


そういうものは大体本質的な悩みを隠して相談してくる。こちらはその本質的な悩みを引き出すのに専念するだけでいい。


幸か不幸か、メスガキはそういう本質的な悩みを引き出すのにうってつけだった。


絶妙な罵倒(ばとう)で相手を小バカにしながらも相手の感情を揺さぶることで隠したがっていた悩みをさらけ出しやすいようにする。その一方で相手への気遣いを忘れないようにすることで相手を尊重するという流れがどうも話しやすい会話のキャッチボールを生み出しているらしい。


大体はすぐに本質的な悩みに移行して、その悩みも些細なことが原因だったりするから解決策もサラッと出してあげると解決できてしまうことも多い。


最初はふざけた課題だと思ったが、今となってはすっかりベテランメスガキだ。


俺も変わっちまったな...でも、それも悪いことではない。


この1年を振り返っているうちに99人目の悩みも無事解決することができた。


ありがとうの言葉をもらい、99人目のメッセージウインドウを確認する。


あと一人でこことの生活はおしまいだ。この島での生活は名残惜(なごりお)しいが、やはり俺は男なんだ。生き返って男としての生活を送りたい。


そういえば、この島に送り込んだあの神とやらも生き返ったら会えるかもしれない。


このふざけた課題を与えたことに対して文句の一つでも言ってやらないといけないしな。


「100人目、行くか」


メッセージウインドウが消えるや否や、俺はもうまだ見ぬ次の相談者へと意識を向けていた。


あまりこの島への思い入れを残してしまうときっと生き返る時に俺自身が悩んでしまうだろう。


そう思うほどに楽しい1年だったのだ。ただ、これほど楽しいこの空間も何らかの目的があって用意されているはずだ。


だから、すっぱり想いを切り捨てられるように俺はすぐに100人目の悩み相談へと向かうことにした。


そして、俺はまだこの最後の相談が俺の人生を揺るがすほどの大きなものになるなんてこの時は思いもしていなかったのだ...


最後の最後に...本当の意味で人生が変わってしまうと思うような出会いに...


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