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第六話:学園任務:Ep2


あの”マッドサイエンティスト”から逃れて早5分。

俺は1SMを持って「アルカディア銃器扱商店」へ向かう。

銃器店の冷たい鋼鉄の扉を開けると、そこは暑苦しく、鉄を金槌で打ち付ける音、そして火薬と鉄臭い匂いが漂う。俺はそれに顔をしかめて、


「この匂い、あんま好きじゃないなぁ」


と声を漏らすと、


「おう、あんちゃん!らっしゃいらっしゃいィ!ここはアルカディア銃器扱商店ってんだァ!選り取り見取り、楽しめよォ!」


と、奥から店主の旺盛な声が聞こえる。


「このお金で買える銃ってありますか?」

「おォ!そうだなァ、ねェなァ!」


店主が奥から来る。油まみれの服を着て、短い角刈りの筋骨隆々のエルフだ。


「そうですか...」

「だがなァ、譲ってやらねぇこともねェーぜ?」

「......へっ?」

「これだァ!」


ドン、と音を立てて置かれたのは、まだ作ったばかりであろう新品な巨大な近代的な銃、、、、、、の試作品だ。


「1SMで売ってやるよォ!壊れないかはあんちゃん次第だけどなぁ!」

「試作品のなァ!”レーザーカノン”ってんだァ!買うかァ?よっしゃ、わかった!」


ニコニコで上機嫌な店主を横目に、俺は呟くように言う。


「いや、まだ決めてない...」

「買わないのかァ?」

「あ...買います......」


半分無理やり買わされた。


「毎度ありィ!」

「有難うございます、って重っ!?」

「そうだぜェ!5kgだァ!あんちゃん、持てるかァ?」

「....持てます....っ!」


その後、使い方の説明を受けることになった。


「それはなァ、銃弾は使わねェ!魔力だァ!」

「魔力?」


俺は首を傾げる。


「人にはなァ、魔力ってのがあってよォ。その魔力ッてので”瘴気”とかのガードになったり”エネルギー”にしたりするんだァ。」

「人間も獣人もエルフも、みんな体に魔力を持ってる。それを弾に変換して撃つのが、このレーザーカノンだァ!」


店主は胸を張って説明する。


「ただしなァ?魔力が足りねぇ奴が撃つと、反動でぶっ飛ぶ! 肩が砕けるか、心臓が弾け飛ぶか!まぁ、どっちかだァ!」

「いやいやいや!そんなの聞いてないぞ!俺はパン食って生きたいだけなんだぞ!」

「安心しろ!パン食っても魔力は回復しねぇ!」

「安心できない。」


俺は銃、、、、【光線砲】(レーザーカノン)を構え、ポインターを覗く。


「高機能なんですね。」

「おォ!試作品だがなァ!俺は妥協しねェんだ!」

「裏で撃ってきな!一発いいぞォ!」

「ありがとうございます。」


重すぎる程度の【光線砲】を持ち上げ、俺は歩く。

1分後、俺はその銃の重さで疲れながら、試射場に着いた。


銃を持つのは2回目。

発砲出来るかと思ったが、、、、


カチッ!カチッ!


そこへさっきの銃屋のおっちゃんが来る。


「あんちゃん、だから言ったろォ?他の銃とはすこォーし違うんだよォ。」

「魔力、、ですか?」

「ああそうだ。左手を銃身に当てろ。そして叫ぶんだ。」

「え、何を?」

「やってみろ。」


言われたとおりにしてみる。


「【魔力装填】!”光線砲”ッ!!」


「うおおおぉぉぉ!!!!」


白い銃身は赤く光り、フルメタリックの銃口部分が開く。


ウィィィィィィィ、、、、、、!!!


”発射!!”


キィンッ!と鋭い音を立て、、、、



ドゴォォォォォォォ、、、、、、ッ、、、、、、!!!!!


そういう音を立て、空気を裂きながら極太のレーザーを発射する。

ダミー標的は”瞬”で消し炭になり、消えた。

反動で俺は大きく後ろに吹っ飛び、壁に激突する。


「か、、、、は、、ぁ、、、っ、、、、!?」


鉄の壁は少し凹み、血を吐きながら立ち上がる。


「、、、、っ、、、、ぜぇ、、、っ、、、、はぁ、、、、っ、、、、、」

「おォ、撃ったなァ!かっけェぞォ!」

「、、、はぁ、っ、、、どっちに言ってんだか、な、、、、」

「どっちもだァ!お前らは本当によくやった!ほら、金だ!」

「へ?」

「チップってやつだよォ!ほら!くれ!」

「、、、持ってません、、、」

「じゃあ代わりにチップを渡す!ほら、1SMだァ!お前の借金とかじゃねェぞ!」

「あ、ありがとうございますっ!」


僅かな違和感を覚えながらも、俺は武器商店を出る。

その時。


「カクノウキノウヲシヨウシマスカ?」

「うわぁっ!?」

「コンニチハ。マジカルミニカルテレポータデス。」

「え、しゃべった!?機械がしゃべった!?」

「アッシュ=インシネレートノガクセイショウヲトリコミチュウ......」

「え?」

「now loading.....」

「ん?....え、ちょっまっ....学生証が消えてるんだが!」

「トリコミカンリョウシマシタ。」


「兵装コード:通常型レーザーキャノン:試作型。使用者:アッシュ=インシネレート。」


冷たい声を上げて、その機械....【すっごく(ミニカル)便利な(マジカル)転送機械】(テレポータ)は着々とセットアップをする。


「これ、ミニカルマジカルテレポータを無くしたらやばいんじゃ?」

「ジドウテキニテモトニヘンキャクサレマス。」

「良かった........」


「マリョクノサイテキカヲシマス。」


「カンリョウシマシタ。」

「ミニカルマジカルテレポータへヨウコソ、アッシュ=インシネレート。」


「ークエストを更新しましたー」



     クエスト1−”ノースゴーレムを倒せ”



「なんか色々してくれた、、、、」


少しびっくりしながら1−Aの教室の前で小さな機械を眺める。


「防具屋に行こう。何かダメージ受けたらダメだからな。」


そんな事を考えながら、俺は防具屋へ向かう。


コツッ、コツッ、コツッ、、、、、


妙に足音が響き渡る。


その時。

肩に冷ややかな手の感触がして、息を呑んだ。


「”それ”。貸して。」


立っていたのはミリーティアだった。言われるがままに銃を渡す。


「完全に自己満足なんだけど、、、

手入れがなっていない。

魔力挿入部分に潤滑油、光学部品にエタノール。

そしてファンを乾いた布で拭いて。消火器を持っておくと良い。

あと、レール部分に何か挟まったなら絶対に発射しないで。

ファン含むエアダクトは週一で清掃しとくと、安心。」

「これは”銃”でもなんでもないけど。

手入れ位はやらなきゃどんなに強いものも弱い。

きっと作った人は手入れのことを考えてない。」

「まぁ、やれるところまでやっておいた。はい。」


いきなり新品の銃の手入れをされた俺はびっくりしながら受け取る。


「ありがとう、、、、?」

「うん、どういたしまして。」


そんなこんなで防具屋に行くアッシュだったのだ。

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