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序章 鎮西八郎為朝
ある地方に伝わる伝説をもとに書いたものです。
実際の歴史上の人物や、史実とは異なる点もございますが、ご了承くださいますようお願いします。
実際の施設、地域名、人物名、企業等とは一切関係ございません。
為朝、
武勇の道
天下にゆるさる者なり。
おさなくて
余に不用にて、
兄弟にも所をおかず、
おそろしき者也
されば、
父為義、
是を見て、
「都におき、身にそへては悪かりなん」
と思て、
追くだす。
為朝が有様
普通の者には替て、
其長七尺ばかり也
生付たる弓取なれば
矢つか、
ゆでのかゐな四寸まさりて長し。
是によりて矢つかを引事十八束
弓の長は八尺五寸
ふとさはなが持朸の如し
弓の力は、
なべての人三人してこそはりたりけれ
『保元物語』より抜粋
ご愛読ありがとうございました。