6.実は、やばかった男の娘イベント!
第6話
実は、やばかった男の娘イベント!
自分の心にキュアを掛け続けた甲斐があり、キーナは復帰し、魔女の本拠地である“時空城”に戻っていた。
先日の事を他の魔女達に愚痴りたかったのだ。
無論、下着の話はしない。
男の下着に大きなシミを作った等、話はしない。
この誇り高き魔女である私が、男物の下着を汚したなど、他の魔女に言えるはずもない。
しかし、
「キーナさん、危なかったですね」と言ったのは、変身魔法が得意のヤスミンだ!
何が危ないのだろうか?
「キーナさん、考えて下さい。
魔法が使えるのは魔女の特権です」
そりゃそうだ! だから魔女なのだ!
「魔女になれるのは、女の特権です」
フムフム!
「もし、完全に男性の身体になっていたら、
いえ、女とは言えない状態になれば、魔力切れをおこし、自分の力で女の身体に戻れません。
また、ここにも戻れません。
魔力が無いのですから、SOSすら出せません。
誰も助けに行くこともなく……」
「エッ! なんですって」
私は、ブルブルと震えた。
ち、チビッた!
少しチビッた!
「はい、かなり危なかったです。
今後はおやめくださいね。
魔力が十分にある方が助けても、完全な性変更が可能なのかは、分かっておりません」
「わ、わかったよ。止める、絶対にしない」
ふう、かなりやばかったのか!
エマリーの奴め!
それに、性変更って、変身魔法ではダメなんだな!
なろう小説では簡単なのに、上手くは行かないもんだな。
時間操作は簡単に出来ても、性変更はダメなのか……
で、その後、私は、またまた、トイレで下着の洗浄ため、魔力開放しなくてはならなかった。
「バブル、クリーン、ドライ!」
……
「こんなために魔力を!
洗濯するため魔女になったんじゃない!
わ、私は、私は、地球を、みんなの世界を、世界を救うために魔女に、魔女になったはずなのに、うえ~ん。
メンタルにキュアを掛けておかないと、私、死んじゃう」
あぁ、日本に戻らなくても善き哉?
次回の時空の魔女は、イリーゼが日本にやって来ます。
その子、だれ?