41.壁ドンは、許しません
おはようございます。
第41話
壁ドンは、許しません
ここは、時空城の大魔女のエカテリーナの執務室だ。
「クソクソクソ、あのバカたれが!」
エカテリーナが荒れている。
先程の幹部会議で、部下の悪巧みを知らず暴走を許してしまったと、頭を下げたことを、当たり散らしている。
物に?
いや、人だ!
秘書の一人を捕まえ、腹をバシバシ殴っている。
エカテリーナの生きた時代、パワハラなんて言葉は無いから、遠慮が無い。
主人は何をしても良いのだから。
「リリースのボケが!?」
「何が、赤軍だ! 何が、パブリチェンコ少佐だ!」
怒りで、考えることも出来なくなったので、仕事は辞めて、帰ることにしたエカテリーナだった。
殴った部下は、無論、放置だ。
さて、こちらは、いつもの魔女二人です。
「うぉ、これはイカン」
「カ、カロリーネ、イカンやないの。私のアッくんに、何を、何をしよる!」
アワワ、アワワと慌てる二人。
鏡に写っていたのは、全裸の加藤彬の大事なところを握り、壁ドンをして、迫っているカロリーネの姿が写し出されていた。
濃厚なキスをしながら、服を脱ぐ姿は、訓練でもしたのだろう。
完璧と言いたくなる。
「えっ、エマ! こんな設定にしたの?」
「いや、してないよ! こちらからの設定行為じゃないんだよ」
「カロリーネの地なの?」
「そうみたい」
「アッくん。ピーンチじゃない。どうする? どうする? また、動けなくする?」
「うーん、おバカ! 動けなくしてどうする。とりあえずは、このまま様子を見ようかと思うの」
その時、私は『いや、それはダメだろう。このカロリーネとやらは、何かやらかすぞ』と思ったが、判定者はエマであることから、バカを言って、その場を和ませることにした。
「うん、ドキドキだね。これは百合だと思え! アッくん。」
「百合では、子供は出来んよ! 相棒!」
そして、二人は風呂場へ入っていってしまった。
その時に、カロリーネが言った言葉に驚かされた。
「アキュリア様のお子を産みますわ」
おい! 何をサラッと、恐ろしいことを、言ってるんだよ。人妻が!
そして、風呂場では、二人は子作りを始めてしまった。
私もエマリーも、勘違いしていたようだ。
今回の魔女試験は、魔女としての能力で無く、常識やら人間としてのあり方を試験するらしい……
『カロリーネと深井軽子は魔力数値が高いので楽だ。あと一人を探せば』と言っていたのは、早合点だったようだ。
それと、忘れていた。
貴族のご婦人とは、“結婚をしてから恋愛をするものだ”ということを!
加藤彬も、そのことを知らないようだな。
一方、エマリーはというと。
私達が、出かけていた間の事を早送りで見ていた!
そのエマリーが、
「キャアァ」と悲鳴を上げた。
「キーナ、これ! あの二人はこんな事をしている」
それを見た私は、頭を抱えてしまった。
「あの女は……」
なんと、カロリーネは加藤彬に手解きをしていた。
子作りのご指南かよ!?
加藤彬は、夫婦である深井軽子とは、男女の仲というか、子は出来たが、愛は感じられない。
加藤彬は、単にマグロだ。何もさせてくれなかった。
だからと言って、こいつにナニのやり方を指南してもらったのかよ。
「頭、痛い」
といって、エマリーの顔を見ると、顔面蒼白になっていた。
「おい、エマッ!」
「カロリーネは殺す、絶対に殺す」と、うわ言を言っていた。
※ “男の娘”は異世界で、ステキな王妃様になりました! ー「母上は男なんですか?」と王子に聞かれ返答が出来ずにいます。なんて答えたら良いか、誰か教えて下さいー
第12話 第18話
読んで頂き、ありがとうございます。
腹パンだ!
パワハラだ!
だから、部下が逃げるんだよ!




