21. ワームホールへ突入
おはようございます!
第21話
ワームホールへ突入
私、キーナ コスペルは、ワームホール突入の時間まで戦闘系魔法のチェックをしていた。
自身の戦闘格闘魔法は、肉体強化系、防御系、攻撃系の3つ。
戦術魔法は、3人しかいないので、効果的なものは、あまり無い。
しかし、相手をコントロールすることは、
出来るかもしれない。
そんなことを考えていた。
そして、『緊張しているのか?』というと、いや、寧ろ、楽しみだ。
戦いの高揚感は、たまらなく好きだ。
これは、戦った者しかわからないだろう。
熱くなる血と冷めた頭脳を併せ持つ感覚を。
日本武道では、観の眼とか第三者の眼という。
広瀬康一君は、承太郎に「見るでなく観る」と言われ、承太郎がカッコを付けているのだと思ったようだが、そうではないんだ。
戦いでは、自分を見ている第三の眼が必要なんだ。
熱くなるだけでは駄目なんだ。
自分を知らないといけない。
そして、自分の武器の手入れをし、点検を怠ってはならない。
その行為自体が、己を知ることになるのだからね。
しかし、必殺技の“一騎当千”は、使わないに越したことは無い。
そう思いながら、寝ることにした。
翌朝、鏡の間に三人が集まった!
「おい! なんだその身軽なカッコは?」
「キーナこそ、食料なんてピクニックに行くつもりなの?」
「そうですよ! キーナ様は遠足のおつもりなんですか?」
「バカタレか! 戦闘では、3日の食料を持参は当たり前だ」
「魔法で作るわ」
「お祖母様、材料がありません」
「……」
「何か買ってきて、イリーゼ」
「はい、時空城の売店で買ってきます」
一時間後
「3日分の携帯食料を買ってきましたッ」
「ありがとうぉ、イリーゼぇ」
頭をヨシヨシしているエマリー。
やはり、アインコーンの血統は……
さて、気を取り直して!
「イリーゼ、どう? 突入出来そう?」
「はい、この窪みに物体を発見しました。空間転移、出来ます」
「よし、行こう!」
頷く三人!
そして、いざ、テスラコイルへ!
しかし、着いたところは、霧の森の中だった。
次回の時空の魔女は、迷子の迷子の仔猫ちゃん! 魔女達も迷子!です。
読んで頂き、ありがとうございます。
次回もよろしくねぇ。




