14.時空干渉
おねぼうだよ!
第14話
時空干渉
エマリーとキーナとイリーゼは、箱庭の東北端に来ていた。
何故かと言うと、百年は軽く持つ箱庭に綻びを見つけたからだ。
そこから、魔力が漏れているのだ。
綻びは、それほど大きくないので、修繕は容易だったが、百年以上は持つ箱庭が、綻んだことが問題だ。
しかも、上位クラスの魔女二人が作成したのだ。
他の箱庭とは、スケールもパワーも違うはずなのに、何故?
そこで、イリーゼにも調査に来てもらい、気がつくことがあれば、言って欲しいと依頼した。
三人の意見は同じだ!
「「「外部からの干渉!」」」
何者かが、この箱庭に干渉している。
魔女試験を妨害したい?
そんなバカな、魔女は足りていないのに。
それに、そんなことが出来るのか?
もし、そんなことが出来る者がいるのなら
、人類に時空突破の魔力を与えたアヌンナキしか考えられない。
しかし、アヌンナキは一万年前に地球を去った。
惑星ニビルに帰ったのだ。
それ以来、人類のうち魔女と科学者が、アヌンナキが与えた魔力と時空城を継承している。
では、誰が?
それとも、たまたまなのか?
「おそらく、この近くをワームホールが通過したかもしれないです」と、イリーゼが言った。
「ワームホールは、テスラコイルでコントロールしているはずでは?」
「そうよね。あの大陸規模のワームホールも誘導しているようだし」
「そこなんですよね。わからないのは」
三人は、第10番新テスラコイルが壊れたことを、まだ知らない。
***
一方、時空城では!
「先日の第10番テスラコイルの故障原因がわかりました。内部からの人為的な破壊です」
「なんと!?」
「なぜ?」
「そんなことをしたら、地球が……」
「目的はわかりません。ワームホールの行方を探すので、今は精一杯の状況です」
「先程、ワームホールが魔女試験中の箱庭数個をかすり、大破は1個、かすり傷程度の損傷が3個ありました。
大破した箱庭の魔女と候補者は緊急輸送され、今は治療室に運ばれております。試験の継続は無理です」
時空城の幹部達の顔が凍った。
「こんな時に、テスラ博士は、どこに行ってしまったんだ」と、幹部の一人が呟いた。
***
エマリー達は、テスラコイルの破壊などは知らず、綻びを修理して、魔女の鏡の間へ戻ることにしたのでした。
鏡に写っているのは、女装した加藤彬と男装をした深井軽子だ。
そうなのだ!
先日、女装した加藤彬を箱庭に送ると、魔女候補者は魔力の高い者に引き寄せられるようで、最も魔力の高いカロリーネと次に高い深井軽子のいる森の王国の王都近くに着いたようだ。
その後、王城へ行き、彬は、何故か、メイドをしている。
そこに、重量挙げで鍛えた深井軽子が、欲に任せて、加藤彬こと、アッくんを襲いそうだ。
「おぉ、アッくんは深井軽子に捕まりそうだわ」
「アッくん、泣いとるがな」
「そうそう、エマリー! 魔法のチョーカーなんだけど、動きを鈍らせる機能があるんだけど、試してみる?」
「それは、アッくん、ヒヤヒヤやね」
しかし、そこに王国宰相らが戻ってきてたので、加藤彬の貞操は守られた。
※ 男の娘は異世界で、王妃様になりました ー「母上は男なんですか?」と王子に聞かれ返答が出来ずにいます。なんて答えたら良いか、誰か教えて下さいー の第2話から第4話
読んで頂き、ありがとうございます!
連休に書きだめしなきゃ。
でも、空手の試合があるので……




