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『時空魔女大戦』 ―アヌンナキの秘宝争奪戦― 「何故か魔女試験にいるはずの無い、オトコが1人いるのですが!?」 =ここは男子禁制の魔女試験なので、“男の娘”にして誤魔化します=  作者: 井上 正太郎
第一章 何故か魔女試験にいるはずの無い、オトコが1人いるのですが!? ―ここは男子禁制の魔女試験なので、“男の娘”にして誤魔化します―
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1.時空の魔女

新規の連載です。


どうぞ、よろしくおねがいします!?

第1話


時空の魔女


「大気圏に小型の隕石が突入! 時空への干渉はありません」

「オーストラリア大陸に、ワームホール反応! 100分後に出現確率80%です」

「こちら大西洋、時空に乱れあり……」

「ワームホールだ! 魔女でも科学者でも良い! 早く来てくれ、早く」




 21世紀、魔女が足りていない。人手不足だ!

 なり手がいない。人気のない職業なのだ!

 というか、誰でもなれるわけではないのだ!

 そう、時空の魔女には! 



 実は、今の地球は、時空が乱れに乱れている。

 時空の乱れは、太古の昔からあった。

 あったのだが、勝手に治る乱れもある。


 しかし、放置していると神隠し等の災害から、地球を破壊しかねないものもあるのだ。

 

 何故、時空の乱れが増えたのか?


 その1つは人口増加だ!

 時空の影響を受ける人が、増えれば、その分、対処せねばならない事故も増える。

 21世紀の地球は、時空を管理するには、人口が多過ぎるのだ。


 次に、乗り物の速さだ!


 空間は時間に限定されているが、速さが加われば、どうなる。

 時間に干渉出来るのだ。

 それも、20世紀から多くの人が高速で動き出した……



 また、過去にはバミューダトライアングルなど、時空の乱れを解決するのに、苦労した例もある。


 そして、それらを治せるのは、“時空の魔女”と“時空の科学者”だけなのだ。



 魔女と科学者の違いは、魔女が魔力という主観を駆使して時空の歪みを修復するのに対して、科学者は客観的計算式を構築して修復するので、魔力は不要だ。


 また、小さい乱れは、主観やイメージで修復する魔女が得意で、大きな乱れは、正確な計算で修復する方が良いので、科学者が得意であるが、今は、どちらも人手不足だ!

 

 人材をかき集めている。

 大きい乱れだの、小さい乱れだの言っていられない。


 手の空いているものが、即対応している。

 このままでは、地球に発生したワームホールが放置されかねない。


 早急に、魔女と科学者を集めなければ!


 ただし、科学者は男女問わずなれるが、魔女は伝統的に女がするのが定番だ。

 だから、魔女なのだろう。


 一度、男にもやらせてみたいよね。

 フフフ!



 さて、私は、エマリー・アインコーン!


 魔女になるための試験の試験官を、長年、担当している。

 今回は、大魔女さまから、人手不足を解消するために、一期に3人の合格者を出せないか?と、指示を受けたのだ!


 候補者が10人で、合格者が3人という試験になる。

 大規模の試験会場を作らないと、行動範囲を確保できない。


 この試験会場のことを、我々は『箱庭』と呼んでいる。

 箱庭は、時空の魔女の魔力で作られており、過去、未来を参考に作られる模倣空間だ。


 外からは乖離されている。


 ましてや、異世界などではない。


 断じて、ご都合の良い“異世界ではない”。

 試験が終われば、記憶を消されて、元の時間の世界に戻されるか、魔女として、時空を操るかのどちらかである。


 で、今回は、10人も候補者がいるので、かなり大きい箱庭を作りたい。

 だから、助手が必要だ。

 助手を相棒のキーナ・コスペルにお願いした。

 彼女も魔力の高い魔女だ!


 10人同時に審査するには、彼女の魔力も必要なのだ!

 そして、魔女候補者に積極的に関わって、候補者の適正をあぶり出す、トラブルメーカーというか、リトマス試験紙のような補助者を科学者のイリーゼ・ホルンに頼んだ。

 彼女は魔女では無いので、足らない魔力は魔女二人が負担する。


 まあ、トラブルメーカーと言えば、こいつで決まりだ。

 計算気狂い、演算狂とか呼ばれている。


 

 ちなみに、イリーゼは24世紀の人間で、私の息子の娘の娘の……と血の繋がりがあるらしいので、彼女は私のことを『お祖母様』と呼んでいる。

 間違っても『お婆様』では、無い筈だ。

 私の見た目は、時間魔法を使い、25歳時の姿にしているのだから。


 しかし、こいつが、全く役立たずとは、この時の私は思わなかった。



 さて、大魔女さまからの候補者リストを見て驚いたことは、なんと、“女しかいないはずの魔女試験に『男の名前』がある”ではないか。


 加藤彬でカトウ アキラ、日本人、京都市北区出身。

 北区と言っても、鞍馬山の中ではなく、まだ平らなところだ!

 世界的に有名な、古典にも出てくる神社の、すぐ側に住んでいる。




 エマリーはキーナに言った、

「相棒! 何故か、魔女試験に男の子が混じっている」

「そんなことは、無いでしょう? 魔女なんだから」

「ほら、見て!」

「えっ?」

「大魔女さまに、確認してこようか? それとも……」

「それとも? 人手不足だから“魔男”なんてもありなんでは?」

「魔男って、冗談が過ぎるわ」

「男なら、普通は科学者だよねぇ」


 どうしたものかな? 

 確認したいけど、しばらく大魔女さまは、幹部会議で、いないんだよなぁ。


「取り敢えずは、箱庭を作って、随時、候補者を入れて行きましょうよ」

「そうね、まずは候補者のリストを見て!」

「あいよ!」


 てなわけで、加藤彬以外の候補者を見ることにする2人でした。



 次回の時空の魔女は、日本人に転生しようぜ!です。


読んで頂き、有難うございました。


今度ともよろしくねぇ!?

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