第五章 神秘の腕輪
「なんだこれ?」
洞窟探検をしていた一人の男が謎のブレスレットを見つける。
「腕輪か?」
そう言って男が手にブレスレットを付けた瞬間、装着していた男の右腕が破裂する。
桐馬と美月はあれからしばらく周囲をぶらつかせていると、となりの宝石店で黒い服装をした男がガラスを突き破って出て来た。
「桐馬君!」
美月の言葉を合図に桐馬は宝石泥棒を「背負い投げ」で地面に叩きつける。
その直後、美月が男に腕挫十字固をする。
「ギブギブギブギブギブギブギブギブギブギブギブギブ」
その後駆けつけた警察に男が手錠をかけられ逮捕される。
「まったく、おかしな人間もいるのね♪」
「そんじゃ、いろいろ回ったし、今日はもう帰りますか?」
「そうね♪良い買い物もしたし、帰りましょう♪」
二人は家に帰る。
その後、風呂から上がった桐馬が濡れた髪をタオルでふきながらリビングへ向かう。
「桐馬君!なんでいつもいつも先に入っちゃうの!」
「あ~さーせん」
「入るときは声をかけなさい」
「はい!」
「一緒に入りたかったのに...」
「勘弁してくれ...」
「ニュースをお伝えします」
桐馬と美月はテレビに顔を向ける。
「洞窟探検家の男性が謎の腕輪のような物をつけて方腕が破裂し、死亡が確認されました」
「なんじゃありゃ」
「クアンタムレット」
「なんだって?」
「かつてアーサーが使用していたサブウェポンの一部よ」
「じゃぁあれはアーサー王の一部だと」
「そしてあの腕輪は適合者でなければ使用することはできない」
「じゃぁ、適合者以外があの腕輪を付けた場合あの男性のようになると」
「そう。実は私にもアーサーが使用していたサブウェポンの一部のなかのほんの一部があるの」
「どれですか?」
「私が使用しているナイトカリバーソード」
「ほんの一部でもあれほどの性能が...」
「しかもある程度の能力は封印されてるの」
「そういやぁ、さっき会った水樹パイセンのネックレスは?」
「彼女年下よ?」
「それでも俺にとっては尊敬する英雄なんだ!」
「勝手にしなさい」
「はい」
「まぁ彼女の使っているネックレスも...」
「どうしたんですか?」
「恐らく私よりも性能が良い奴を使ってるはずよ♪」
「すげえ!絶対強いんだろうな~」
「当り前よ!それにしても羨ましいな~」
すると突然桐馬の頭の中にあの腕輪が浮かびあがり気づくと桐馬はあの時と同じく謎の四次元空間にいた。
「またこの空間か。今度はいったい何を」
そして桐馬の前にあの腕輪が出現した。
「これは!?」
桐馬が腕輪に触れようとした瞬間、桐馬は気づくと元の世界に戻っていた。
「今のは一体!?」
「大丈夫!?ずっとカチンコチンに固まっててそのまま風呂に連れて行こうとしたけど」
「やめて!」
「一体、何があったの?」
「突然、あの空間が出てきて、俺の目の前にあの腕輪が現れたんです」
「クアンタムレットが!?」
「だから明日、腕輪が発見されたあの洞窟に行ってみますび!」
次の日、桐馬はあの腕輪が発見された洞窟へ向かった。
「あいつが俺の目の前に出現したってことは何かしらの理由があるはずだ!行って確かめるか!」
しばらくして桐馬は洞窟付近に着いた。
「この中だな!よっし!行くぞ!」
桐馬が覚悟を決めて洞窟の中に入ろうとした瞬間、硬い装甲を纏った「タトルグア」という怪物が現れた。
「まずはこいつを倒すか!」
桐馬が変身しようしたその時、またあの四次元空間に入り、目の前にあの腕輪が出現する。
「力を貸してくれ」
桐馬はそう言って腕輪を自身の手に取った瞬間、光と共に空間が消滅した。
桐馬は今目の前にいるタトルグアを倒すべく変身をした直後、洞窟の中から音速を超える速さで桐馬の右手に「クアンタムレッド」が装着された。
「これが俺の新しい武器」
桐馬は腕輪を付けている手に力をため、金色に輝く拳を相手にぶつける「ストレートライトニングナックル」をタトルグアの腹に強力なパンチを与えて吹き飛ばす。
そして、タトルグアに近づこうとする桐馬に地面から長い職種のようなものがでてきた。
桐馬は職種を切り裂くべく、腕輪の力で手から光剣「ライトニングブレード」を出して迫りくる職種をすべて切り裂く。
桐馬はタトルグアにとどめをさすため、左腕を紅色に発光させ、右腕を金色させて両腕を前に出して「紅」と「金」の光線「ライトニングクリムゾンパニッシャー」を放ってタトルグアを消滅させた。
「決まったぜ!」
桐馬は美月に腕輪のことを話す。
「なるほど♪適合者になったのね♪」
「はい!」
「どうやらアーサーは両腕と両足にもつけてるらしいわよ♪」
「まじで!これほど強力な武器をダブルで使うなんてそうとう凄いな!しかも足にまで」
「どっかの異世界の戦士はクアンタムレットを腕と足、両方につけているぼっちゃんがいるわよ」
「え!?誰ですか?」
「詳しくはこの本を見るべきね♪」
美月が桐馬に本を渡す。
「これって!?異世界の「ある都市」を支配していた蛇を倒した英雄達の物語を本にした奴!」
二人が話している中、隕石と思われる物体が地球に迫ってきていた。
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