表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マネーキング  作者: もやし昆布
9/61

カラオケにて

 昨日、大きな買い物をした龍馬はまだ貧乏人のつもりなので急いで株価を確認する。

 資金をすべて回収するとついに10億円を超えていた。

 正確には13億円ちょいだ。

 1億円までいくのにそれなりにかかったのにそこから10億円までは2日ほどという驚異的な早さである。

 1億円をかせぐのにそれなりと感じてる当たり龍馬はもう普通の感覚がわからなくなっていたのであったが。

 「今日は昨日自分の欲望のために大学を休んでしまったから絶対行かないといけないよなぁ~。」

 

 そんなことを考えつつ家を出てまたいつもの愛車であるママチャリに乗って大学に向かう。


 (あ~。この自転車もあと一週間も経たずにお別れか~。

 しんどかったどこの子も頑張ってくれたよ。)

 車を買ったのにどうしたのかと思うかもしれないが学校に乗っていくのは校則で禁止されている。

 もちろん近くのコンビニなどに乗り捨ててる人もかなりいるのだが。

 龍馬はばれたときのことを考えてビビってる小心者なのか真面目なのかはおそらく前者が正しいだろう。

 そんなこんなで大学に着いた龍馬は今日の授業を受けるのである。


 今日もいつものようにはなと進展がないものだと思っていたが昼からの授業で経済を題材にした発表で班活動することになった。

 いつものように席が隣だったはなと組むことになった龍馬は機嫌がよかった。

 さらにいつも話す内容がどちらもなかったので話しかけなかったが授業だったので自然と話題がたくさんあり、かなり話すことができた。

 龍馬はその時の会話をチャリを漕ぎながら思い出していた。


「じゃあ早速やろっか。」

 はなに言われた龍馬は一緒の班になれて上の空だったが現実に戻された。

 

「うん。やろっか。

 でもいつもあんまり喋れてなかったから一緒に喋れるからうれしいよ。」

 

「私も。

 ねぇ、今日一緒にカラオケ行かない?

 龍馬くんと遊びに行ったことがないから行ってみたいんだけどいいかな?」


 そんなことを言ってるはなはそこそこ頬が赤かった。

 そのことに気づかない鈍感男龍馬はこう返事するのであった。


「いいよ。

 明智とかも誘っていいかな?」


 (普通女の子は男の子と2人でカラオケ行こなんて言わないのに気付いてないのかな。

 もうー、2人で行きたいよー。)


 はな自身は気付いてないかもしれないが喋り始めてからしばらく経つとはなはかなり積極的になっていた。

 でもこれ以上2人で行きたいとアピールするとバレると思ったのかあきらめかけたはなであったがそこに明智からの助け舟が入る。


「せっかくなら2人で行けよ。

 今日で親交を深められた記念としてさ。」


 言動からわかるように性格もイケメンである。


「それもそうか。

 じゃあ今日の放課後遊ぼっか。」


「うん、ありがとう!」


 今までみたことないほどの笑顔で言われたら龍馬も照れてしまうのであった。


 (はなさん可愛いなー。

 笑顔がこんな破壊力抜群だなんて。

 そんなに俺なんかとカラオケ行くのが嬉しいのかな?

 でもこんなに笑ってくれるなら約束してよかった。

 もしかして俺のこと好きになってくれてたりしないかな?)


 そんな的外れなことを考えた龍馬は授業が終わるのを楽しみに待っていたのである。


 2時間後、龍馬とはなは2人で大学を出てカラオケの店へ向かっていた。


 (カラオケなんていつぶりかなー。

 俺、声が低いから最近の曲歌えないんだよな~。

 最近の曲俺が知ってる範囲だけだけどすべて高かった。

 結局歌えるのサザンとかだけだから俺と言ってもあんまり楽しめないと思うんだけど。)


 龍馬はこのように思ってるが実際は龍馬とカラオケに行きたい人は案外いる。


 カラオケに向かう道中で2人はそこそこ仲良く話していた。


「え、はなさんって三井財閥の娘さんなの!

 道理で所作がきれいだと思ってたんだよね。」

「ほんとに?

 龍馬くんほとんど私と目を合わせてくれなかったじゃん。

 だから私のこと全然見てないと思ってた。

 もう、適当にほめたってなにも出ないんだからね。」


 そういったはなはかなり嬉しそうだったのだが。

 ここではなが少し思い切ってこんなことを聞く。


「龍馬くんって好きな人とかいないの?

 もしくは気になっている人。」

「う~ん。

 正直気になっている人はいる。

 はなさんは?」

「私も。」

 (もー。そこは誰か聞いてくるもんでしょう。

 そうゆうところはダメなんだから)

 そんなことを思いつつもはなは嬉しそうであったが。

 やはり好きな龍馬と一緒にいるからか。


 そこから龍馬は会話のきっかけをつかめず、はなもさっきあんなことを聞いてしまった影響で話し出せず沈黙が続いてカラオケについてしまった。



 


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ