これからの構想
あれから本屋から帰宅した龍馬であったが疲れ果てていた。
勢いよく大量に買ったのはいいが龍馬は車を持ってないので店員さんと何度も家と本屋を往復した。
幸い家が近かったのと、店員さんが手伝ってくれたこともあり、本来より早く運べたのは幸運だっただろう。
いつか絶対車を買おうと決意した龍馬であった。
いつかであってすぐじゃないのが龍馬らしいところだろう。
家には漫画のダンボールがやまずみだが疲れ果てた龍馬はすぐに倒れこんで寝てしまったのであった。
初めて株価を見るのを忘れてしまったのである。
次の日日曜日に龍馬が起きたのは昼を過ぎてからである。
「あ~。昨日疲れたからこんな時間まで寝ちゃったよ。
あ、株価見んの忘れてた。早速見るか。俺の大事な収入源だし。」
パソコンの電源を見たところやはりすべての銘柄が上がっていた。
全額回収すると3000万ほどになっている。
いつもより上がり幅がすごいのはいつもより長時間そのままにしていたので上がったのだろう。
「う~ん。
これからあんまり触らずかなり時間がたったら回収した方がいいのかな。
でもこまめに回収した方がお金が増えてるのがわかるから忙しくなるまでちょくちょく回収するか。」
どれだけ儲けても根が変わらないのは龍馬のいいところなのかもしてない。
そのままいつもと同じように回収した金額すべてで銘柄を買った。
「今日は休日だけど昨日やりたいことをやったから、やりたいことないいんだよな~。」
「あ、そうだ。」
今までその日を生きていくことに精一杯だったけどいまはある程度余裕ができたからこれからの構想を考えるのであった。
(やっぱり株の投資だけではどんなにお金を稼いだとしてもマネーキングにはなれないと思う。
企業を買収してグループ企業を編成して他を圧倒していく必要がある。
しかも将来日本が1流国のままで残れるようにするのは世界で戦っていける日本企業がないとダメだと言うのはわかっている。
とりあえずどんな日本の企業の業種が世界をとれる可能性があると考えられるのは車と家電とスマートフォンとパソコンだと思う。
日本が得意な分野だからだ。
今でもこれらの業種で活躍できている、もしくは食らいつけていけてるのは車産業だけだろう。
特にスマートフォンやパソコンの心臓部と言われているOSなどの部分はグーグル、アップル、マイクロソフトなどのアメリカの企業にすべて取られて日本の企業が太刀打ちできていない。
そもそももう負けていると言っていいほどの差がついてしまっている。
そこから日本企業を使って通信産業を制すれば世界を制することになるといっても過言ではないので最終的な目標の一つである。
スマホの製造部門でも中国の追い上げは凄まじく、車産業も同じく中国、ヨーロッパなどが強い。
これらに勝てる企業を作るには自分の利点である株でお金を稼げると言う点を利用できればいけると思う。
なぜなら開発費はほぼ無限に抽出できるといっても過言ではない。
それに日本の企業はかなり業務体制が古いのではないかと言う疑問がある。
それほど優秀じゃない人がかなり上の地位についているなどのことも聞いたことがあるからそういうところを改善すれば日本企業を世界一の企業にするのも夢じゃない気がするんだ。
でもそもそも企業を買収するにはどれくらいのお金がかかるんだろう。
あ、それとも買収じゃなくて株を50%以上取れば自分が決定権を持つことになるから実質買収したのと同じか。
でも俺、経営とかわからないから社長とかはそのままにして自分を影のボスとかにしよー。
その方がかっこいいし。)
そんなアホなことを考えつつ結局また株価を確認せずに眠ってしまう龍馬であった。