東山家にて3
「じゃあ早速話に入るがどれぐらい出資してくれるのだ?」
「うーん。そうですね。
とりあえず様子見で10億円ほど出資させていただきたいと思いました。
このぐらいで株は何パーセントぐらい所得できますか?」
「今は株価も底値だが、一応大企業の部類に入るからね。
1%も株を買うことはできないだろう。
でも、10億というお金は我が社が復活するにはかけがえのない金額だ。
確かに今は儲けれる未来が見えないかもしれないが必ず私が立て直して見せるから投資してほしい。」
こんなことを言われたが龍馬は自分の投資がなかった前世でもこれから立ち直ったので投資する気満々であったが。
ちなみに今のSONYは筆頭株主の人がかなり経営に口出ししてくるので思うように東山は再建できていないのも立て直すのが10年かかる原因なのだ。
なので龍馬はこれから株を買っていき、いずれ筆頭株主に圧力をかけていきたいと思っている。
そもそも、そこそこ株を獲得できればSONYの経営に口を出せるようになるので東山の父親を助けることができるかもしれない。
こういう考えから、龍馬は投資しようと思ったのだ。
「投資するのは確定しているのでそのことについては心配しないで大丈夫です。
しかし、1%未満ですか・・・・
それだけでは少ないので5億追加して合計15億投資します。」
「ありがとう。
それでどれぐらいうちの会社を立て直せるか。
いくら感謝しても足りないぐらいだ。」
(この若者ならば我々の会社の決定権をかなり持ったとしてもそれほど悪いようにしないだろう。
むしろ今の筆頭株主を後々どうにかしてくれると考えたらなんていいことだ。
これで会社を早く立て直せる可能性が出てきたな。10万人以上の社員が路頭に迷わなくなる。)
「それで後に僕が筆頭株主になって決定権を持つことに不安もあると思います。
でも僕は本当にSONYを立て直して、いやむしろ大きくしたいと考えてる根拠を説明するために僕の夢を話したいと思いますがいいですか?」
「ぜひ話してくれ。
これからわが社の命運を託すことになるかもしれない人を少しでも知りたいと思うのが普通だからね。
むしろなんでつぶれるかもしれない会社に投資したのか気になるから。」
「わかりました。突然ですがこれから近い将来、僕は日本が必ず一流国から転落すると考えています。
そうならないためには世界に誇れる産業がいくつかないといけないと思います。
そのために僕は巨大なグループ企業を作り、世界を圧倒したいと思っています。
分野はスマホなどのハイテク産業、通信産業、車、発電産業の4つを考えてます。
これから僕はSONYを買収してハイテク産業を担ってもらうようにするつもりです。
もちろん買収したとても経営についてのノウハウは何も持っていないので経営者を交代するつもりもありません。
どうでしょうか?」
話し終えた龍馬が東山を見るとかなりポカーンとした表情をしていたがすぐに我を取り戻すと豪快に笑いだした。
「わっはっはっは。
これほど驚いたのはいつぶりだろうな。
若いっていいもんだな。自分が若かったとしてもこれほどの夢は持ったことはないよ。
おもしろい。
私のような老害は君の夢を邪魔せずにサポートしていくとそよう。」
「馬鹿にしたり、戯言だろうと思ったりしないのですか?」
「確かに普通の人が言うのなら戯言と思うかもしれないが君みたいな人間が言うと実現してしまいそうだよ。
しかも君にはその年でそれほどのお金を稼いだという実績があるじゃないか。」
「ありがとうございます。
また時期が来たら買収したいと考えています。」
「わかった。私が役員を説得するとしよう。
それに私は一応人生の先輩なんだから相談したいことがあったらいつでも相談しなさい。
君みたいな優秀な人間は一人で問題を抱え込んだりする癖があるからね。」
「はい、また相談したいと思います。
それでは今日はこれで失礼します。」
そうして東山親子に見送られて家に帰るのであった。