建設現場にて
織田さんと話し終えて、建築業者の人と小一時間話した後、やっと帰宅できた龍馬であった。
費用の内訳は以下の通りだ。
サッカーコート建築費
土地代 7億1200万円
電灯代 1500万円 (9台の合計金額)
芝生代 200万円
フェンス代 100万円
合計金額7億3000万円
ちなみに工期は半年ほどである。
もともと1年ほどかかる予定だったがやはり人の良い工事業者が頑張ってくれたため工期が半分になるよていだったが。
そんな理由だったため龍馬が余分にお金を払うと言ったが決して受け取らなかった。
それでもやはりサッカークラブの子供たちは半年プレーできなくなってしまうので、近くの運動施設を借りて練習することにした。
ところで建築費はとんでもない額であるが龍馬にとっては大した額ではない。
なぜなら先ほど株価を確認して自分の総資産を見ると25億ほどになっていたからである。
あとはもろもろサインしなければいけない資料にサインしてお金を払えば早速工事に入ることになっている。
実際はもう少し工事に取り掛かるのが遅れたはずなのだが、工事を担当する業者さんもかなり人が良かったため自分がサッカーコートを作る理由を話すともともと入っていた予約よりも先にねじ込んでくれることになった。
そんなことであれから2,3日経ち今、龍馬はサッカーチームのコーチと2人で建設現場に来ていた。
なんの建設現場と聞かれれば、龍馬が自らお金を出して作っているサッカーコートだ。
あの後、お金が足りるかなと考えていた龍馬であったがここ2,3日で稼いだ額の方が多かったので今はそこまでお金について考えていない。
今龍馬はコーチと話をしていた。
「本当にありがとうございます。
お金もすべて出していただいて返さなくてもいいなんて。
必ず龍馬さんの期待通りに、いえ期待以上に子供たちにサッカーを楽しんでもらおうと思います。」
「いえ、それほど気にしないでください。
いやらしい話ですが自分はここ2日でそれ以上に稼いでいるので心配しないでください。」
「おー。何というかコメントしずらいですね。」
龍馬はそんなことを言ってもコーチは強硬手段に出ないとわかっているからそんなことを言ったんだろう。
かなり明智さんを信頼していることがわかる。
そんなときふと思いついたようにコーチは言った。
「そうだ。
ぜひ今度もう一度サッカークラブに来てくださいよ。
子供たちのにも伝えたくて同時に感謝させたいので。」
「いえ、僕はどうも人に感謝されるのはに苦手で。
それにこれは自己満足なので。」
「いえ、ダメです。
人に助けていただいたら感謝するのは当然の義務です。
なので必ず来てくださいね。」
「まぁ、機会があったら伺おうと思います。」
そんな風に行くか行かないかあやふやな返事をした龍馬であったが必ずもう一回いこうと思っていた。
感謝されるのも悪くないと感じ始めたためだ。
そんな龍馬の返事を聞いてもう一度言おうと思ったコーチであったが龍馬の顔を見て控えた。
なぜならかなり行く気満々だったから。
この前から夕方に散歩しようと決意したから毎日通るから毎日子供たちに会っていると思っていたが実際は子供たちと会うのが照れ臭かったため散歩場所を変えていた。
緑が多かった散歩道だったので少々後悔しているが。
その後、家に帰りまた株価を見て自分の資産の多さを確認してからこれからこのお金を使ってどんな人たちを助けることができるか考えながら眠りにつくのであった。