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マネーキング  作者: もやし昆布
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小学校にて

 次の日の夕方、龍馬は家から出て歩いていた。

 急に歩き始めたのは昨日YouTubeで、あるメンタリストが朝歩けば頭の働きがよくなるとゆうようなことを言っていたからである。 

 単純な理由であるのは龍馬だからか。

 そんなことで歩いている龍馬であったが昨日のカラオケはもちろん男女の1線を越えず、意外に楽しくおわったのである。

 龍馬はやはり音域が低くサザンばかり歌っていたが。

 それでも歌はそれほど下手じゃないのではなから気をつかわれることもなくはなも結構本気で歌っていた。

 はなは女子なので高かったからという理由もあるだろうが平均の女子の音域よりも高かった。 

 なので2人の音域の差はすごかった。


 昨日の話は置いといて散歩中の龍馬に戻ると・・・


「歩くのがこんなに気持ちいなんて知らなかったなー。

 これから毎日歩くか。

 ちょうど運動不足で少しでも体を動かさなきゃなとは思ってたんだよな。」


 今、ある小学校の前に来ていた。

 ここまでの道のりはまず家を出て学校と反対方向に進むと、ビル群から離れ比較的緑が広がる場所に差し掛かる。

 そこから並木道をしばらく行くと10分ほどでこの小学校にたどり着いた。

 普段なら小学校なんかで立ち止まらないが龍馬が立ち止まったのには訳があった。

 子供たちがサッカーをコーチだと思われる30代ぐらいのお兄ちゃんの前で練習しているのに当のコーチはかなりぼーっとしているのである。


「どうしたんですか?

 何か悩みでもあるんですか?」


 普段なら声をかけない龍馬だがなぜか声をかけてしまった。

 最初きずかなかったが次第に意識を取り戻し、龍馬の方にむいた。


「すいません。心配させてしまって。」

「いえいえ、それはいいんですけど、どうかしたんですか?。」

「気にしないでください。

 そんな大したものじゃありません。」

「その割にはかなり悲壮感が漂っていましたよ。

 話してみればすっきりすることもあるので嫌じゃなければ聞かせてもらえませんか?」


「すいません。

 話を遮ってしまって。」


「いえ、こちらが愚痴を聞いてもらう側なので気にしないでください。

 それで悩みと言うのは実は私どものサッカークラブチームは週に1度小学校のグランドを練習してるんです。

 でも、新しくラグビーチームができるらしくこれからうまく時間が取れるかわからないんです。」

「なるほど。

 確かに今、ラグビー熱は凄まじいですからね。

 それでも時間は幾らかは取れるんじゃないですか?」

「確かにそれだけ聞くとなんとかなりそうですが実はもう1つ休日に使う野球のクラブチームがあって最初は3つのクラブで時間を三等分しようとなってたんですが、野球チームが強豪チームでこれ以上練習時間を減らせないとごね始めたんですよ。

 ただでさえうちのチームは野球のクラブチームに練習時間を今まで譲っていたのでこちらとしてもこれ以上時間がとられるのは厳しいのです。

 それで悩んでたんですよ。」

「なるほどー。

 それは難しい悩みですねー。」


 (確かに野球のクラブチームが強いなら強くは言えないよなー。

 うーんどうしようか。

 お金で解決しても結局根本的な解決にはならないしなー。)


 急にお金持ちになってしまった結果龍馬はお金で解決してしまおうとしていたのである。

 朝、株で自分の総資産は40億を突破してるのを見たからもあるだろうが。


 (危ない。

 なんでもお金で解決してしまおうと今してた。

 いくら金持ちになったとしてもそんな気持ちじゃダメだ。)


 そんなことを考えてると確かにお金を使うがクラブチームの子供たちのためにできることを思いついたのである。


 (あ、そうだ。

 俺がサッカー場を作ってあげればいいんだ。)


 普段ならあまり手を貸してあげるようなことをしない龍馬であったがこの時ばかりはサッカーをしてる子供たちに自分を重ねてしまったのだ。


 (そういや俺も、小さい頃サッカークラブに入っていたのに潰れてしまって結局続けることができなかったんだよなー。

 ほっとけねーわ。)


 ある程度頭の中がまとまってきたところでこの計画をコーチに打ち明けるのであった。

 

 

 

 

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