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中編

 

 AF(アヘッド・フォルン)。レインさんは、私たちが今いるこの世界のことをそう呼んでいました。元々はレインさんたちもこの世界出身ではなく、おんらいんげーむ? という遊びの場として大勢の人が訪れていた場所……らしい、です。肉体は持たず、自分の分身がここで生活を営んだり、敵と戦ったり……何でしょう、よくわかりません。所謂“いんたーねっと”の世界で、飽く迄“でんのうくうかん”という実在しない世界だった……私も書いていて、よくわからなくなりました。聞きなれない単語が多すぎて、私の頭がグルグル回り出してしまいそうです。


 話を戻して。そんな場所でしたが、何が起きたのかある日突然、レインさんたちは元いた場所からこの世界に転移というものをしてしまったらしく、分身だったはずの存在に自らがなってしまった、ということらしいです。その恩恵で、メニュー画面やレベル、スキルといった能力を、そこで具現化することができるようなのですが……私とユウキさんは、この世界のことなんて知りませんし、初めて聞いた言葉ばかりです。なのに、私たちはここに迷い込んでしまった……切欠は多分、私があの草原で休憩していた時に見つけた光球に触れてしまったから……。


 私のせいで、ユウキさんまで……と、レインさんから話を聞いた時、自分を責めていました。


 けど、あの後目を覚ましたユウキさんにそのことを伝えたら、軽く小突かれしまいました。


「気にすんなや、軽く寄り道してもうただけやろ? 気楽に行こうや」


 そう笑いながら励まされて……後悔する気持ちは消えませんでしたが、それだけで気が少し楽になりました。


 やっぱり、今の私にはユウキさんがいないとダメみたい……改めてそう思いました。


 余談ですが、ユウキさんもレインさんから話を聞いたのですが、「インターネットやとぉ!?」と驚いていました。どうも、ユウキさんの馴染みのある言葉が幾つかあったようでした。もしかして、ユウキさんの住んでいた場所に関わっているのではないでしょうか? そう聞いてみたら、


「あぁ……けど、ここはまた違う場所やからなぁ」


 と、何とも複雑そうな顔をされていました。言っている意味はよくわかりませんでしたが、久しぶりに故郷の言葉を聞いたと言って、少し嬉しそうにしていました。多分、イツキさんたちの故郷と同じなんだと思います。


 それから、レインさんに連れられて、私たちがこの世界に来た時に初めて会った人、イツキさんとタケチャマルさんに改めて挨拶をしました。イツキさんは


「こちらこそよろしく」


 そう言って笑顔で返してくれました。最初、ユウキさんの大きな体に少し驚いていましたが、ユウキさんが自己紹介されると、ユウキさんの人となりがわかってお互いに握手されました。


 名乗る時に、ユウキさんが手元から私が遺跡の時に初めて見た黒い手帳? のような物を開いたのを見た瞬間、「刑事さんだったんだ……」とイツキさんが小さく呟いていましたが、ケイジという人は珍しいんでしょうか? ユウキさんはユウキさんで、手帳を開いた後に「何か久しぶりに手帳見せた気がするで」と言ってムフーと嬉しそうに鼻を鳴らしてました。


 それから、タケチャマルさん……は、どうやらスライムという名の種族らしいです。最初は私も少し怯えていましたが、話してみると気さくな方で、話し方はユウキさんと同じくらい独特ではあったけれど、それがまた私の緊張を解してくれました。


 それによく見てみたら、ちょっとその、可愛いような気がして……その視線に気付いたタケチャマルさんが


「持ってみる?」


 と聞かれて、卑しいと思われたくなくて首を振ろうとしましたが、


「ええやん、抱いてみたら」


 とユウキさんが勧めてきて、引くに引けなくなってしまい、結局抱きしめてみました。その時、イツキさんの顔が何だか強張っているのが目に入ったのが気になりましたが、それよりも私はタケチャマルさんを抱きしめてみた時の感触に夢中になっていました。


 ひんやりしていて、手触りがもっちりしていて、ぷよぷよと弾力があって……手が濡れるかなって思ってたのですが、そんなこともなくて。腕で抑えたり指でツンツンしたり、その感触と弾力が癖になってしまっていました。


 腕の中で


「女の子……しかも見た目ではわからない程なのにそれなりにある子の胸に抱かれて……役得……うぉっふ、変な声が出そうでござる」


 という声が聞こえてきましたが、どういう意味かはわかりませんでした。


 私がタケチャマルさんの体をもちもちしている時、イツキさんはユウキさんに「実は竹さん……」と耳打ちしていました。それを聞いていたユウキさんは、「え゛」と変な声を上げて硬直していましたが、どうしたんでしょう? レインさんは笑いを堪えているようだったし……その時は特に深く考えず、私はタケチャマルさんを抱いて楽しんでいました。


 その後、タケチャマルさん……本人(?)からタケさんでいいと言われたので、今後はそう呼ぶようにします。私の腕から離れたタケさんに、触りすぎたことを謝ると、


「いえいえ、拙者こそありがとうございます」


 お礼を言われました。どうしてお礼を言われたのかはわかりませんでした。心なしか、タケさんの体が以前より光沢を放っているようでした。


 その後、ユウキさんに


「今後は控えとこうな?」


 とやんわり言われました。どうしてか聞いても、知らない方がいい、とはぐらかされました……ちょっと残念です。


 それから、私とユウキさんは、ここ始まりの町ファルザストをイツキさんたちに案内していただきました。外観は、私が本で読んだような建物が多く並んでいましたが、売っている物が見たことがある物から聞いたことも見たこともない物まで、多種多様に売られていました。馬車のような黒い車輪のついた鉄の箱を見た時、それが何なのかわかりませんでしたが、ユウキさんは


「自動車まで売っとるんか……」


 と呆然と呟いていました。ジドウシャ? って何だろうとユウキさんに聞いてみたら、馬なしで走る乗り物だということでした。俄かには信じられなかったんですが、そんなすごい物がこの世界にあるんだと、私は内心で楽しんでいました。


 そんな私を見て、


「ピエリスティアさんは本物の異世界から来たんだな」


 そうイツキさんに言われました。私とユウキさんの関係性は事前に説明しましたが、ユウキさんが


「異世界に来てまた異世界かぁ……42年間生きとってこんなことに出くわすなんて、なかなか無いで」


 とイツキさんたちに言って苦笑していました。


「まぁ転移自体が人生で起こりえないような事態ですしねぇ」


 イツキさんとレインさんもまた苦笑して返していました。


 どういう意味なんでしょうか? 聞きたかったのですけど、どうも私が間に入れそうにない話なような気がして、聞くに聞けませんでした。少し寂しかったです。


 それから、町を歩いていると、とても顔立ちの整った人たちをよく見かけました。中には私よりも幼いけれどすごくかわいらしい女の子や男の子もいました。中にはタケさんのような、人の姿以外の人も多くいました。


 この世界の特徴らしく、この世界に来る前に作った分身、イツキさん曰くPS(プレイヤブル・スキン)が反映しているかららしいです。だから見た目は人でなくとも、中身は人ということらしいです。タケさんもそうらしいです。ただ、ニートという言葉の意味は教えていただけませんでした。


 とても綺麗な女性を見かけて、私も将来はあんな風になりたいな……と、そんなことを呟いていたら、イツキさんが言いました。


「大体の美人や美少女は元々男だよ」


 …………AFって、すごいところなんだなぁって、私はそれしか思えませんでした。


「AFってすごいところなんやなぁ」


 横にいたユウキさんも私と同じことを思っていたみたいで口に出していました。


 ふと、ユウキさんと一緒にレインさんを見つめました。「私は違うよ!?」と否定されて、心の底から安堵できました。何故かはわかりません。


 それから、私はファルザストの商業地区リベルタと呼ばれる場所で買い物をしたり食事をしたり……お金は全てイツキさんやレインさんが出してくれて、本当に申し訳なかったのですが、私たちはこの世界での通貨、ルトと呼ばれる物を持っていなかったので、ユウキさんと一緒に渋々ですがお言葉に甘えることになりました。


 それから、途中でイツキさんたちのご友人でロニアスさんと呼ばれる方と会いました。赤髪のショートヘアが特徴の男の人です。


 私とユウキさんを見て、


「お? 見慣れないのがいるな」


 と言われ、名乗ってくれました。私とユウキさんも挨拶すると、ロニアスさんは私をじっと見つめました。何だか居心地が悪く、「あ、あの」と少しどもりながら私が言うと、


「……いい」と拳を握って呟いていました。何がいいんでしょう? 


 隣でユウキさんも頭に?を浮かべながら首を傾げていたし、イツキさんはため息をついているし、レインさんも笑っているし、タケさんは……ぷるぷるしていました。どういう表情をしているのでしょうか。付き合いのない私にはわかりませんでした。


 そうして私たちは、AFでの一日を終えました。レインさんが言うには、私たちはここではイレギュラー……えっと、つまり異端者ということらしく、あまり素性を明かすのはよくないかもしれないと言われました。


 ともかく、元の世界に帰る方法を探すのは、明日からになりそうです。今日はここで終わります。




 ――――この日の記録はここで終わっている。




 次の日になって、私たちは元の世界に帰るための情報を集めるために町に出ましたが……レインさん曰く、望みは薄いかもしれないと、申し訳なさそうに言われました。


 何せ、レインさんたちも元の世界に帰る目処が立っていないのが現状なのに、自分たちの世界じゃない私たちの世界を探すのは、かなり難しいし不可能に近いのではないかということらしいです。


 正直、かなりショックでした。私には目的があるのに、帰れないなんて……自業自得と言えばそうなのですが、つくづく自分が嫌になってしまいました。口に出さなかったのですが、ユウキさんが頭を撫でてくれました。


 イツキさんとタケさんも、精一杯協力すると言ってくれました。ユウキさんも、自分にできることならば何でもすると言って奔走することに。私もただ見ているなんてできない。そう思って、ユウキさんと一緒に調べることにしました。


 まずこの世界に訪れた切欠を聞かれたので、私は光球に触れた瞬間、気付けばあの森に倒れていたことを説明しました。ユウキさんも光球を目にしていたので、私の説明に間違いがないと言ってくれました。


 ふと、私はあの鹿の光が、私が触れた光球と似ていた気がしたので思い出しました。私たちが倒れた時、近くに光り輝く鹿がいたので、イツキさんにそのことを聞いてみました。


 イツキさんは「いや、知らないな」と言いました。当時、イツキさんとタケさんはレベルを上げるために、ファルザスト近くの森に来ていたということなのですが、私が鹿と対峙している時に現れたから、目にしていてもおかしくないと思ったんですけど……。


 ともかく、何もせずに待っているだけじゃどうにもならないので、皆で何とか情報を集めようとしました。


 結局その日は、世界間を移動する、というような伝説級の力に関する情報は何も集まりませんでした。ファルザストにあるレインさんとイツキさんの伝手でお世話になっている二階建ての家で、落ち込む私をユウキさんたちが精一杯励まそうとしてくれている時、ふと日が暮れて暗くなった窓の外を見ました。


 雪が、降っていました。私たちの世界では、もうすぐ春を迎える季節。まだ雪が溶け切っていない季節でしたが、雪はしばらく見ていませんでした。外の寒さで何となくわかってはいましたが、ここではまだ冬の最中らしいです。


「おぉ、そう言えばもうすぐクリスマスでござるな」


 雪を見ていたタケさんが、テーブルの上で揺れながら言いました。


 クリスマス……また慣れない言葉が出てきました。


 タケさん曰く「街中でリア充どもがイチャコラしまくる拙者らには世界の終焉を願うような一日のことでござる」と物騒な説明がされましたが、イツキさんとユウキさんに上から抑えつけられるようにして静かにさせられました。「ぶぎゅる」という声と一緒に形が変わってしまいました。


 ユウキさんが咳払いを一つして説明します。曰く、神として崇められている人の誕生日であり、同時に世界的なお祭りの日だということらしいです。その日は家族で家ですごして料理を食べたり、パーティをしたり。朝目覚めたら、飾り付のされた木の下にプレゼントが置かれていて、子供たちはその日をとても楽しみにしているらしいです。


 特に印象に残ったのが、サンタクロースという存在でした。赤い服に白い髭をしたお爺さんが、トナカイ……という動物に引かれたソリに乗って空を飛び、先ほど言ったプレゼントをいい子たちのために木の下に置いていくという人がいるという話でした。


「まぁ、ただのお伽噺なんだけど」


 イツキさんはそう言っていましたが、とても夢のあるお話だなぁって、私は思います。子供たちのためにプレゼントを、つまり夢をあげるために、一生懸命飛び回る……サンタクロースという人が、立派に見えてしまいました。


 それをユウキさんに言うと、微笑みながら私の頭を撫でます。


「やっぱエリスはエリスやな」


 どういう意味なのかわかりませんが、褒めてくれているというのはわかりました。少しくすぐったかったのですが、ユウキさんが撫でてくれると、何だか落ち着きます。


 外はしんしんと雪が降る中、私たちがいる家はなんとなく暖かったような気がしました。





 ――――この日の記録はここで終わっている。





 次の日。この世界に来て三日目。なんだか外が慌ただしくて、同時に目覚めたユウキさんと一緒に外に出てみました。昨日の雪が降り積もっていて、家々と地面が太陽の光を受けてキラキラと輝いていました。


 そんな中で、なんだか多くの人が一か所に向かって進んでいっているようで、そのうちの一人をユウキさんが声をかけて質問しました。


 なんだか転者連合の開拓団に招集がかかったようです。またも聞きなれない言葉が出てきて、ユウキさんと一緒に顔を見合わせました。その間に、質問した人は行ってしまいました。


 転者連合というのは何なのかもわからず、私たちは途方に暮れていた頃、イツキさんとタケさんが私たちに朝の挨拶をしに来てくれました。私たちも挨拶を返すと、これ幸いとユウキさんが転者連合についての話と、今何が起きているのかについて聞きました。


 転者連合というのは、AFに転移してしまった人たちによって結成された組織のことで、町の外に出て探索や素材集め、モンスターの情報収集といったことを行う『開拓団』と、町の治安を守るためにここに留まる『蓮報団』の二つに分かれているらしいです。イツキさんたちは前者の『開拓団』に所属しているらしく、これから転者連合の本部に行くようです。


 なんでも、この時期に現れる期間限定のレイドボス? モンスター『クリス・リンダー』が目撃されたんだそうです。場所は、この町の一番近くにある森。出現する確率も低いらしく、この機を逃すと次はどこに現れるのかわからないみたいで、急遽皆さんを呼び集めているみたいです。


 何でも、そのモンスターを倒すと、貴重な資源が手に入る……らしいです。このAFに皆さんが訪れたのもまだ一年経っておらず、この情報はあくまで前にいた世界で分身を操っていた時の話らしく、実際に相対したことは誰もないみたいです。


 資源だけなら、別にここまで総動員しなくてもいいのではないかなって私は思ったんですけど……私はこの町を詳しくは知りませんが、多くの人が普通に生活をしているのを見ている限り、切羽詰まっているとも思えませんでした。


「いや、そうもいかないんだ」


 私が疑問を口にすると、イツキさんは言います。このモンスターは、人の脳内に直接作用するスキルを使い、相手を意識不明にさせることができるそうです。その際、クリスマスソングが脳内に鳴り響き、被害を受けた人はそのまま昏睡状態に陥るらしいです。それもかなりの広範囲に渡って使用することができて、その範囲内にもしかするとこの町そのものも入っているかもしれないそうです。


 もしそのスキルが使われて、町中の人たちが昏睡してしまったら、大変なことになる……イツキさんはそう説明してくれました。


 それに、そのスキルなしでも十分強いらしく、凄腕が数十人かかっても簡単に蹴散らされるようです。それほどまでの強敵なのだとか。


 レインさんは先に行っているそうで、イツキさんたちも急ぐようです。私たちも何か手伝えないかと申し出ました。けど、断られました。


 何も関係のない私たちまで巻き込めないし、転者連合に所属していない以上、一般人を危険に晒すわけにもいかない……そう言われてしまいました。


 タケさんもそれに同意して、私たちを置いて二人は行ってしまいました……二人の言い分ももっともな気もしました。けど、この世界に迷い込んでずっとお世話になっているというのに何もできないだなんて……でも、無理に動いて彼らの気持ちを無視するのも気が引けました。


 ユウキさんも同じ気持ちだったのか、険しい顔をしていました。結局、私たちは家の中に戻り、もどかしい時間をすごすこととなります。その間に元の世界に帰る方法も探せばよかったのですが、イツキさんたちの無事を祈っていて、そんな余裕ありませんでした。


 ……時間にして多分、1時間くらいだったと思います。その間中、ユウキさんと一緒に家のリビングで皆さんが帰ってくるのを待っていました。無事かどうか確認もできなかったので、私たちは互いに無言でした。


 そんな時でした。ふと、何かが聞こえた気がしたんです。


「何か聞こえませんでした?」


 と、私がユウキさんに聞いてみると、


「え? 何や?」


 ユウキさんはキョトンとしていました。


 気のせいだったのかな……? 最初はそう思っていました。


 けど、時間が経つにつれて、音はだんだん大きくなっていきました。いえ、これは音じゃなくって、歌……それも、聞き覚えのある声で歌っていました。


 ジングルベル、という言葉だけは聞き取れた歌が、脳内に響き渡っていました。あの時、森の中で聞いた歌声と同じでした。曲こそ違うけれど、間違い様がありませんでした。


 私は座っていた椅子から立ち上がりました。ユウキさんが「どうした?」と聞くも、それに応えることができませんでした。


 歌に、全神経を集中させました。すると、直接言葉は無くとも、私にはわかりました。


 呼んでいる……それだけがはっきりとわかりました。


 何故呼ばれているのかわからないけれど、行かなきゃいけない。何だか目が回るような錯覚を覚えた私は、私は杖だけを持って、家を飛び出しました。後ろでユウキさんが慌てて呼び止める声が聞こえてきましたが、何と言っているのかわかりませんでした。そしてそれに構わずに私は走ります。


 まだ慣れてない町だというのに、まるでわかりきっているかのように走る。路地を走り、町の出口から衛兵の人たちの制止も聞かずに飛び出して、草原を走って、そして森へ……。


 森の前まで来た時、私は足を止めました。混濁していた意識がはっきりしてきたというのもあります。どうして走ったのか、記憶が曖昧でした。さっきまで聞こえていた歌が、今は鳴りやんでいます。


 そして、私は目にしました。森を背後にして四足で立つ、初めて見た時と変わらない、立派な角を持った白く光る大きな鹿を。彼の周りに倒れる大勢の人たちと、武器を手に対峙しているイツキさんとレインさんを含めた、戦える人たちを。


 その間、鹿はじっと黄色い目を私に向けていました。



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