二十一話 道中
短いです
俺達はキメラの生息地がわかり、今遺跡に向かってます。
俺は知らなかったが遺跡と言うのは悪魔の森の反対側にある天使の森と言う森の中にあるらしい。
……なんだよ天使の森って。
悪魔の森の反対にあるからって、天使の森にしたんじゃないんだろうな。
もしそうだったら名前の付け方が雑すぎるぜ。
俺が頭の中で異議を唱えていると、ライが俺叩いてくる。
ライの方を見るとライの顔が青い。どうしたんだ?
「顔が青いぞ、病気か?」
「ち、違いますよ。ロクさん足元どうなってるんですか」
「足?」
バケモンにでもなってるか? ははははは。
……このネタ前にもやった気がするな。
俺は急に冷めた心のままで足元を見るが、なにもない。
「なにもおかしなところないぞ」
「いや、おかしいですって! だって、だって」
「なに?」
「足三ミリくらい浮いてるじゃないですか!」
はい、浮いてますがなにか問題でも?
俺はライをおかしな奴を見る目で見る。
「なんで私がそんな目で見られなきゃいけないんですか! 明らかにおかしいのロクさんでしょ!」
「いやいや、国民的スターの青たぬきだって三ミリ足浮いてるって言われてんじゃん。だからおかしいのはお前だろ?」
「なんですかその理論!」
ロイが頭を抱え座り込む。
頭が痛いんだな。頭痛薬持ってるから出してやるか。
俺がポケットを探っていると、後ろを歩いていたシロが頭をはたいてくる。
「痛い!」
「なに馬鹿なことやってんの。ライちゃん、ロクが浮いてるのは浮遊魔法で軽く飛んでるだけよ。あとロクが頭おかしいのは今に始まったことじゃないから気にせず……ていうか無視していいわよ。あ、飴いる?」
「い、いただきます」
ライはシロから飴を受け取ると立ち上がりとぼとぼと歩き出す。
ふむ、頭痛薬はいらなかったか。
俺はやっと見つけた頭痛薬をまたポケットにしまい、先程よりも高く飛んでライの後ろに続いていく。
すると前にいたワークが後ろに下がってきて俺の横に並ぶ。
「……なあロク、シロさんのさっきの説明でどうやって飛んでるかはわかったが、それ、足動かす必要あるか?」
「ないな」
「じゃあなんで足動かしてるんだよ」
「気分」
「……そうか」
ワークはそういうとまた前に上がり歩き出す。
すると次はシロが横にやってくる。
「なんだ」
「ワーク絶対にロクのこと『昔より変になったな』って思ってるわよ」
「……」
言われなくてもあの顔見れば伝わってきたわ。
活動報告欄を輝かせようとしてるので是非見て下さい!
まあ、見てなにか変わるわけでもないんですが。




