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斉藤さんですか?

テロリローン、テロリローン。

この音をご存知ですか?


電話越しに聞こえてくる この音に期待を膨らませていた。


僕の名前はコウ 27歳 二ヶ月前に3年間付き合った彼女と別れ途方に暮れて毎日 つまらない仕事と つまらない休日に嫌気がさしていた。


はっきり言って いや、はっきり言わなくても僕は寂しがり屋だ、


1人でいると寂しくてしかたがない(笑)


その日も仕事を終わらせ 家に着くとすぐにベッドに寝転んだ。


あー、つまんねぇ。

さみしぃ、、、


手持ち無沙汰にスマホをいじる。

出会い系でも始めようかと思ったが何かとポイントポイントでお金がかかるのは一目瞭然。


お金に余裕があるはずもない僕は一つのアプリを、見つけた。


斉藤さん。


なんだこれ?


内容を見てみるとこうだ、

同じアプリを使っている人同士がランダムで同じ瞬間にボタンを押したもの同士が 無料でつながり 通話出来るというものだ。


このサイト内では みんなが斉藤さんという設定、


馬鹿らしい。。

はたからみればそのとうりだ。


しかし、彼女と別れ寂しさ全開な僕は 誰でもよかった。


誰かと話していたい


気づけば僕はボタンを押していた。


テロリローン、テロリローン


呼び出し音だ。


あ、つながった。


男 もしもーし。

僕 あ、もしもし


テロン。

これは切られた音だ。笑


その後も何回かやってみるが大体 こちらが男だと分かると切られてしまった。


もう分かると思うが 大体の男はこのアプリを使って出会いを求めている


つまんねー、

なんだよこれ

くだらねー


次かけてだめだったら消そう

そう思い ボタンを押してみた。


テロリローンテロリローン


何回か聞くとこの音にもイライラしてきていた


もしもし


僕 もしもし


か細い女の声だった。


女 はい、もしもし


いきなりで緊張してしまってまともに話せなかったのを今でも覚えている。


僕 な、なにしてるの?


女 散歩してるよ


散歩?今何時だ、、


時間を、確認するとまだAM8時頃。


僕 朝 早いんだね、いつも散歩してるの?


女 家にいるの嫌だから 昨日から始めたの。


僕 そうなんだ、いくつなの??


女 今日誕生日なんだ、20になった。誰も祝ってくれる人はいないけど、、


20の誕生日に朝から1人で散歩をしているその女な僕は興味を持った。


その後もおどおどしい感じだが 10分ほど話しをした。


話しによると

彼女は20才

名前は マイ

友達も少なく、身体が弱いらしい。


このアプリでは一回電話を切ってしまえば 二度と繋がらないかもしれない。


僕はもっと話したいと思い 連絡先を聞いてみると ラインを教えてくれた。


今考えると 奇跡的によく繋がったと思う。

同じアプリを同じ時間に開き同じ時間にボタンを押す、


なぜだか少し心がワクワクしていた。


この時から 斉藤さんと斉藤さんのおかしな関係のやり取りが、はじまることになりました。


でもこの時、彼女が死のうとしていたなんて 想像もつかなかった、、、






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