表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/42

先輩、柔軟の相手、お願いします

体育館の片隅に置いた卓球台の前で、ぼくと美島さんは準備体操をはじめた。


体育館中の他の部の部員たちが、チラチラとこちらを盗み見ている。


その視線には、「うらやましい」という気持ちがこもっているのがバレバレだ。


ぼっち卓球部とバカにされつづけていたぼくが、まさかバスケ部やバレー部の羨望の視線を集めることになるとは!


そもそも、ぼくらの学校には、女子生徒が少ない。


べつに男子校というわけではないのだが、同じ地域に女子校があって、伝統的にそっちに行く女子が多いのだ。


だから、バスケ部もバレー部も、女子部員はいない。


だから、放課後の体育館は、まるで男子校のように男ばかりだ。


その中で、美島陽毬みしまひまりは、紅一点の女子だった。


「先輩、柔軟体操の相手、お願いします」


美島さんが、少し恥ずかしそうに言ってきた。


「あ…りょ、了解」


ぼくは、脚を伸ばした美島陽毬の背中を押した。


ショートパンツから伸びる白い脚が目にチラついて、目のやり場に困る。


彼女の身体は驚くほど柔らかかった。


ぺたりと、上半身が床についてしまった。


ついで、彼女は両足を思い切り広げた。


その状態で、やはりお腹が床につくほど身体を倒す。


彼女のピンクのポロシャツの裾から、ほんの一瞬、わき腹の白い肌が見えた。


バスケ部やバレー部の連中の視線を背中に感じた…


殺気かもしれなかった…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ