第零夜 嗤う死神
妖しく煌く月の下、死神はたった一人嗤ってる。
彼を満たしてくれるのは明確な殺意と暴力だけ。
彼が満たしてくれるのは絶対的な死と暴力だけ。
妖しく煌く月の下、死神は今夜も一人で嗤う。
死ノ舞ウ夜ニ―前夜祭―
第零夜 嗤う死神
薄暗い闇の中で金属同士がぶつかり合う音が鳴り響く。
それの応じて飛び散る火花が両者の顔を明るく照らしだす。
「はぁはぁ、なかなかやるじゃない【嗤う死神】」
黒い髪に藍色の瞳の凛々しい顔をした女性が漆黒の剣を翻しながら続きを言う。
「でも、勝つのは私よッ!!」
そう言って剣を振るうが【嗤う死神】と呼ばれた黒い髪に赤い瞳をした少年は
口元を歪めて嗤いながらその攻撃を軽々と避けた。
「いやはや流石は【協会】だ。こんな素敵なお嬢さんを送ってくれるなんてね。」
「あら、随分と余裕そうじゃない?」
黒髪の女性【ルイーズ・ルブラン】は剣を構えながら問いかける
「いやいやこれでもなかなかに大変さ。なんせこの三日で30人以上の
魔術師達に襲われたんだからねぇ全く。」
「あら、その魔術師達を皆殺しにしておいてよく言うわね。」
「全く以って困ったものさ。どいつもコイツも程度の低い烏合の衆だし。
しかも数だけ揃えて見苦しい事この上ない。」
そう言って黒髪の少年【月詠咲夜】は顔を顰める。
「だが、だが君は違うのだろうお嬢さん?
君はあんな雑魚達とは違って俺を愉しませてくれるんだろう?」
「フフフ、愉しませてあげるわよ【嗤う死神】
この【黒の魔剣士】たる私がね。」
「「じゃあ、殺し合いを始めようか」」
死神と魔剣士の出会い
そして、物語の始まり
初投稿ですから拙い所もありますが寛容な目で見てやってください。
後内容少し短いですがプロローグなので勘弁してください。