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9.窆/deus
「窆」
僕が死んだら空っぽの体は焼いてください
残ったものはざぁっと集めて埋めてください
そしてその上に木を植えてください
桜でも薔薇でもない木を
果物のなる木は嫌です
大きくなる木も嫌です
僕が望むのはそう、
いつも緑の葉をしげらせて
冬に小さな花を咲かせる木
「deus」
君は僕の神なんです
絶対とは思ってないし全知全能じゃないことも知ってるけど
救ってくれるのは確かだから
信じるだけで救われた気持ちになるから
そばにいてくれるだけでいいから
どこかで生きていてくれればいいから
それがだれかの隣でも いいから