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10.ストロー
僕はずっと君に期待してた
溺れる僕を助けれくれることを
僕を縛るものを断ち切って
その存在で繋ぎとめてくれることを
でもわかったんだよ
君に僕は背負えないこと
僕が僕を背負うこと
だからすべて君に押しつけてすがって眠りたくなる僕は君といられないってこと
だからそんな顔しないで 君のせいじゃない
僕に資格がないだけ
君をつかんで幸せになる資格も権利もないんだよ
機会はあったのにね
僕は自分の周りしか見てこなかった
網や柵や鎖 茨の生け垣 愛というもの
その向こうで君がどんな顔でいるか考えもしないで
蹴倒して逃げたいなんて言いながら ただ
痛いところを押さえて地面に転がってた
そして僕は今も泥まみれで
土くれしか握れない手を投げ出してる
虚を見ながら願うのは自由
眠るとき想うのは君
茨の枝でもいい 何かつかんで
廻り廻って君に辿りつく日を夢に見てる