兄貴が打った普通の剣が、国宝級の聖剣よりも強かった件について
鞘から滑り出た刀身に、周囲の者が思わず感嘆の声を漏らした。
深淵の底を映し出したような黒く鈍色に光る刀身が、輝く陽光を反射せず、内部に閉じ込めるような鈍い光沢を放ち、静かに存在感を放っている。
現存する金属の中で最高硬度を誇る『アダマンタイト鋼』。その中でも極限まで不純物が取り除かれたものは、このような輝きを放つという。
剣を知る者ならわかる。これは名匠が鍛え上げた最高の一品だと。
その至高の剣の持ち主である女性——アイラへ向けて、同期の騎士が剣を示して言った。
「ハハハハ! 騎士のくせに、なんで普通の剣なんか持ってるんだ?!」
その笑い声に同調するように、周囲で剣を見ていた者も笑い声を漏らした。
嘲笑を浴びせられたアイラが、怒りの滲んだ羞恥で顔を赤く染め、独り言のように弁明した。
「……だって、兄貴が持っとけって言うんだもん」
その一言で、演習場に響く笑い声がさらに大きいものになった。
それを気の毒に思った騎士の一人が、苦笑しながらアイラの斜め前に庇うようにして立った。
「皆、笑うなよ。彼女のような平民出身の者からすれば、【魔法剣】なんてなじみがないんだから」
「そ、そっか。悪い悪い」
その騎士の言葉に、周囲の笑い声がゆっくりと静まっていった。この男はアイラの上司にあたる男だ。
涙目になって顔を赤くするアイラに「良い剣だね」とその男がほほ笑んだ。
「でも、僕たちは民の代わりに戦場に立つ騎士だ。戦場にアンティークを持ち込むのは感心しないな」
「……はい」
結局、剣を携帯することは推奨されなかった。
騎士団勤務初日。アイラは持ってきた剣を演習場の隅に置き、魔法剣の訓練に励むのだった。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
「どうだった、初勤務は」
「最悪!」
石炭や鉄の香りが染み込んだ作業場で、熱い空気の中鋼を打つ男が、アイラの兄——レリックだ。
細身ながらも鍛え抜かれた体で、灼熱の鋼にハンマーを振るう。
金属に衝撃が加わる鈍い音を吹き飛ばすように、アイラが大きな声で苦情を言った。
「だから言ったじゃん! 普通の剣なんか持っていったら恥をかくって! 今は【魔法剣】の時代なんだから!」
身を乗り出して叫ぶと、後ろで一つにまとめたアイラの長い金髪がぴょんと揺れた。
顔立ちがやや幼いこともあって、叫んだ後で顔を真っ赤に頬を膨らましてくる様子はまるで子どもだ。
そんなアイラを一瞥し、レリックは呆れた息を吐いてから、また鋼に視線を戻す。
【魔法剣】というのは、とある研究者が10年前に開発した武具の名称だ。
両刃の剣から刃を取った、いわば柄だけの剣のような見た目の武具。
武具に魔力を籠めるほど、込めた魔力量に応じて硬く、鋭く、大きな刀身が顕現する。
柄の部分しかないことから携帯が楽であり、魔力の籠め方次第で刃が出し入れできる、戦術における利便性の高さ。
振るう直前で長さを変えれば、意識外の距離から魔物の首を跳ね飛ばせるし、対人でもつばぜり合いの最中に刃をひっこめるなどして体勢を崩すなど、様々な戦い方を可能にする。
何より毎回新しい刃が生えてくるのだ。メンテナンスの頻度も減るし、刀身がダメになることもない。
前線に立つ騎士たちの装備品として、以前は普通の剣が用いられていたが、【魔法剣】が開発されてからはお役御免とされ、魔法剣が国を守る騎士団の標準装備となっていた。
高価で庶民には手に届かないことだけが魔法剣の欠点とされ、それ以外は普通の剣の完全上位互換。
そんな時代に普通の剣を持っていけば、時代遅れか、装備が整えられないほど貧しいか、どちらかに見られても仕方ない。
レリックは鋼にハンマーを振るいながら、落ち着いた声で返した。
「時代なんてものは知らん。妹の門出に最高の装備を用意してやるのが、兄として、そして鍛冶士としての仕事だ」
「最高の装備っていっても、すっごい質が良いだけの普通の剣じゃん……」
「魔法剣の刃は、込める魔力量によって強さが変わるんだろう。その調整はどうやって行うんだ」
答えを知っている聞き方だった。
そんな兄の声色に、少し気まずそうにアイラが答えた。
「そりゃあ、あれよ。勇気と、気合よ」
あまりにふわふわとした回答に、レリックの眉間にしわができた。
「……ぶおーって気合を籠めれば、そんだけ、その、刃が強くなるって言うか……?! 気持ちがでかいほど、刀身がでっかくなるっていうか……?!」
アイラの雑な説明に、レリックが呆れた視線を投げた。
アイラも自分の説明が雑だと理解しているからか、最後の方は殆ど言葉が濁っていた。
彼女は超が付くほどの感覚派だ。
言ってしまえば魔力のコントロールなどセンスと気合である。
眉をしかめながらも、「いいか」とレリックが改まった声で切り出した。
「俺が騎士なら……状況に応じて出たり引っ込んだりするものだけに、命を預けようとは思わない。魔法剣は便利だが、第2の剣として普通の剣も持っておけ」
表面上は淡々としていながらも、自分を思いやっての提言に、アイラも言葉をひっこめた。
「変わらない強さって言うのが、戦場で自分を支えてくれる時もある」
「変わらない強さ。ねえ……」
アイラの家は代々、騎士たちの装備を作る職人の家系だった。
祖父や父が打つ剣や鎧は最高の品質だと評判であり、二人は名匠として名をはせていた。
しかし、仕事の依頼は魔法剣が現れて以降減っている。
レリックが鍛冶の技術を継いだが、時々騎士団に新しい鎧を納めたり、古い鎧のメンテナンスをする程度に収まった。
剣とは異なり、何度も買い替えるものでは無いので目に見えて仕事の無い時間が増えた。
今までの財産と、偶の依頼。そして副職である金物細工で生活している状態だ。
切羽詰まっているわけじゃないが、先行きが明るいわけじゃない。
アイラが騎士隊に勤めるのも、3割が正義感。残り7割が騎士隊の金払いが良いことが原因だ。
どうにもならなくなる前に、打てる手は打っておきたい。
「柔軟な人間の方が、生きやすいこともあるんじゃない?」
「否定はしない。でも俺はこういう人間だ」
頑固だなあ。と軽い口調で毒づくも、鋼に向かう兄の横顔は好きだ。
時代遅れのこの剣も、生き方が不器用な兄貴の愛情の形と思えば悪くない。
アイラは悩んだ末に、次の日も剣を持って行った。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
騎士団に配属されて1か月が経過した。
結局、あれ以降アイラは同期の騎士たちに笑われ、上司に呆れ顔をされながらも、レリックの打った剣を携帯し続けた。
戦場にお守り代わりに家族の写真を持ち込む者もいるのだ。自分の剣もお守り代わりだ。
……と、適当に思いついた言い訳がギリギリ通った形だ。
そして今アイラの隊は、国の辺境に出現したドラゴンの討伐に向かっているところだ。
「……ねえ、これ私たち参加する意味あります?」
王装束を着た若い男を先頭に、複数の騎士隊が綺麗に整列して後に続く。
大がかりな行軍の途中、仲が深まった同期の騎士たちにアイラがささやいた。
「ないね。王子が持っている聖剣みたろ? あれがあればドラゴンなんて瞬殺だろうしな」
この軍団を率いている若い男は、この国の王子であり、その手に持っているのは国宝級の聖剣だ。
魔法剣と同じように、込めれば魔力の刃が出るが、驚くべきはその変換効率。
普通の魔法剣が100cm代の刃を作るとして、聖剣は同じ魔力量で10倍の長さの刃を作ることができる。当然、長さに比例して刃の威力や硬度も上がる。
そもそも、遺跡から発掘された遺物である、この聖剣を研究して作られたのが、今騎士たちが持つ魔法剣だ。
言ってしまえば、アイラたちの持つ魔法剣は皆、聖剣のレプリカなのだ。
メカニズムはまだ完璧に解明されておらず、10分の1の出力で同じ機能を再現するのがやっとだった。
魔法剣の約10倍強い剣。というのがアイラにとっての聖剣の認識だ。
この説明をしたときに、上司に苦い顔をされた(認識が雑すぎて)。
「この規模で討伐に向かうのは、9割がた政治的アピールが目的だな」
「率先して戦場に立つ、王子の俺かっけーってやつです?」
「あと、こんな大規模の騎士隊を動かせる俺スゲー、ってのを民衆に見せるため」
「あれか。王子のお守り代わりってやつですね」
「お守りって言うか、装飾品だな」
行軍の中、二人が茶化すような声色で会話をしていると、後ろの騎士がアイラの背を叩き、前にいる上司の方を指で示した。
にこやかに、それでいて明らかな怒気を含んだ表情でアイラたちを見つめている。
アイラたちは背筋を伸ばしなおして、顔をひきつらせながら行軍を続けた。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
歩くこと3時間。王子が率いる隊はドラゴンが住まう、膝丈ほどの高さの草が生い茂る草原の付近へと到達した。
討伐対象のドラゴンは全長20mはある強大な魔物だ。硬い鱗に覆われた強靭な肉体に、空を自在に飛びまわる大きな翼。パワーとスピードと耐久性を兼ね備えた強大な魔物である。
縄張り意識が強く、縄張りに入るものを決して許さない凶暴性がある。
目の前の個体は、つい最近この草原を根城にし始めたとのことだ。その近くには民が住まう村がある。
村に危害が加わる前に、ドラゴンを討伐するのが今回の目的だ。
「では皆はここに待機しておいてくれ」
草原の中心で眠るドラゴンを確認すると、騎士隊を少し離れた草原に潜ませ、王子が少しずつドラゴンとの距離を詰めていく。
まあやることは簡単だ。
こっそりと、ある程度の距離まで近づいて、縦の軸を合わせて聖剣の超巨大な刃を振り下ろす。
大量の騎士隊を率いて置いて、今からやるのは王子単騎での不意打ちだ。
本当にお飾り以外の何物でもないなと、自分たちの扱いに腹が立ったが、聖剣の威力を見れるいい機会、ということで不問にする。
アイラたちは距離を取って、王子の様子を双眼鏡で見守った。
王子は草木から頭が出ないように、身を低くしながらドラゴンとの距離を詰める。
そして、およそ50ⅿほどの距離まで近づいたとき、ゆっくりと立ち上がり、聖剣を空にかざして魔力を籠める。
「くらえ我が聖剣‼ うおおおおおおおおお‼ エクスカリバーーーーー‼」
いや、不意打ちするならするで、最後まで徹底して気配を消さんかい。
立ち上がって、騎士たちに勇士を見せつけんと、声高に叫ぶ王子を見て、アイラが白けたように息を吐いた。
ドラゴンも気配に気が付いたのか、目を開き、輝きの方向へと顔を向けたが、その目前には100mに到達するほどの巨大な刃が顕現していた。
ドラゴンの首をめがけて、眩い輝きを放つ刃が振り下ろされたが、
ギィンッ——————‼
「へ?」
ドラゴンの鱗に聖剣の刃が弾き飛ばされて、その衝撃で王子の手から離れた聖剣が、草原のどこかに転がって消えた。
「オ“オ”オ“オオオオオオオオオオオ‼」
今の一撃に怒り狂ったドラゴンが、その口元から灼熱の火炎を吐き出した。
迫りくる火炎から、間一髪でアイラの上司が王子を助ける。どうやら聖剣が弾かれた瞬間に走り出していたようだ。
「我が隊はドラゴンの討伐に当たれ‼ それ以外の隊は王子と近隣住民の避難優先だ‼」
「……は、はい‼」
上司の指示でアイラたちも一歩遅れて魔法剣を手にドラゴンへと駆けだした。
想定外の出動に、電撃のように全員の体に緊張が走った。
「ひいいいいいい‼」
走り去っていく王子を庇うように、アイラたちがドラゴンの注意を引いて草原をかける。
先ほどの火炎で草原が焼け、黒い煙で視界が悪い。
黒い煙の先に移る巨大なドラゴンの輪郭が、圧倒的な威圧感を放ってくる。
刃を、出さないと。
まだ配属されて1か月。戦場に立つ覚悟はしていても、実践は初めてだ。
喉を焼く空気。
黒くふさがる視界。
対峙する存在の威圧感。
鼓動が加速する中、訓練通りに魔法剣に魔力を籠める。
そして、顕現した刃を見て——
「……あれ?」
アイラが唖然とした声を漏らした。
刃は出ている。
だが、いつもより小さい。
存在が安定しないのか、時折刃がオーロラのようにぐにゃりと歪む。
まずい。いつも通りに刃が作れない。
何で、こんな時に。
焦って周囲を見渡すと、他の騎士たちの刃も歪んだり、短かったりで、いつもの実力を発揮できていない。
「皆、王子が攻撃した個所を見ろ! 鱗が剥がれている! 魔法剣の攻撃が効かないわけじゃない!」
上司の男が叫ぶと、皆がドラゴンの傷を確認し、もう一度魔法剣に魔力を籠める。
先ほどよりも刃が長くなり、存在が安定した。
だが、それでもまだ弱い。
ドラゴンの傷は、魔法剣が通用したことの証明ではある。
だが、それと同時に、自分の持つ武器よりもはるかに強い聖剣でさえ、あの程度の傷しかつけれなかったことの証明でもある。
皆の精神状態を、変幻自在の魔法剣の刃が投影してしまっている。
「僕が時間を稼ぐ! 誰か、聖剣を探してくれ!」
繰り出されるドラゴンの一撃を、上司が魔法剣でいなしながら叫んだ。
籠められる魔力が剣の力を強めるならば、あのクソ王子でなく、上司が聖剣を使えばドラゴンを討伐できるかもしれない。
狙いを察した騎士の一部が聖剣の捜索を始めるが、燃え盛る草原で小さい聖剣を探すのは難しい。
こういう時は携帯性の良さが裏目に出る。
ドラゴンと上司が激しい攻防を繰り広げる中、徐々にドラゴンの体に傷がつき始める。
攻防を繰り広げているうちに目の前の個体は魔力に耐性をもつ特殊個体だと推測する。
鱗は刃の通りが悪い。
鱗におおわれていない皮膚は幾分か攻撃が通るが、一刀両断とはいかない。
上司の息も次第に荒くなっていく。彼も限界が近い。
聖剣は、まだか。
冷たい雫が波紋を広げるように、焦燥感が上司の心臓を撫でた。
前足で踏みつける縦の攻撃を、上司はひたすら躱すように横に受け流す。
それに気づいたドラゴンが、体全体を振りかぶり、尻尾を使った薙ぎ払い攻撃を繰り出した。
横の攻撃に合わせて、上司が魔法剣を斜めに構え、上に攻撃をそらそうとしたとき、
「っ?!」
魔法剣の刀身がフッと消えた。
魔力切れだ。
よりにもよってこのタイミング。
携帯用の魔力回復ポーションを飲むのは間に合わない。
死。
刃の無い柄を握りしめたままの上司に、ドラゴンの尻尾が迫ったとき、
「うあああああああああああああ‼」
間に割って入ったアイラが、兄の打った剣を構え、攻撃を受け流した。
受けるのではなく、流す。
訓練で身に着けたパリィの基本。
恐怖で顔をひきつらせながら、ドラゴンの攻撃の方向を、横から斜め上にそらすように刃を振るう。
そして、
「え——」
受け流すつもりで振るった剣が、そのままドラゴンの尻尾を上空へ切り飛ばした。
宙へ飛ぶ尻尾が、骨の断面を見せながら舞い、重量感のある生々しい音を立てて燃える草原に落下する。
「何、これ……」
その結果にアイラも、上司も、ドラゴンも、周囲で見ていた騎士たちも一様に驚愕した。
一瞬の静寂が訪れる戦場。
「グオオオオオオオオオオ?!」
苦し気に悲鳴を上げるドラゴンを見て、上司が「借りるよ‼」とアイラの剣を持って駆け出した。
目にも追えぬ速さで迫りくる存在にドラゴンが気付き、辺りに火炎のブレスをまき散らす。
波のように迫りくる火炎を飛び越えて、勢いを乗せた一撃で喉を狙う。
アダマンタイトの刀身が、ドラゴンの喉に食い込んだ。
「あと少し……足りないか!」
鱗で覆われていない部位を狙ったが、尻尾よりも太い喉は、一刀両断とはいかなかった。
切れ味、硬度は不足ないが、太い喉を断ち切るには刀身が足らない。
致命傷ではあるだろうが、即死とはいかない。
首の半分が裂けながらも、ドラゴンが最後のあがきで火炎を吐きだそうとしたとき、
「——勇気と、気合だあああああああああああああああ‼」
刀身を取り戻したアイラの魔法剣が、上司の開けた傷口から、残り半分の首を切り飛ばす。
強く輝いた刀身を振り切り、血しぶきと共にドラゴンの首が宙を舞った。
「……やった」
一拍静まる戦場。
そして、もう一拍置いて大地を揺らすような歓声が辺りに響き渡った。
「ハハハ……」
初の実戦。初の強大な魔物。
緊張から解放されたアイラが、その場に腰が抜けたようにへたり込んだ。
膝が地に着く瞬間、魔法剣の刀身が歪んだ。
そんなアイラに、ゆっくりと息を整えながら上司が歩み寄る。
アイラの剣に着いた返り血を、服の裾で拭ってから、上司は柄をアイラの方に向けて剣を返した。
「……最高の剣だね」
「……でしょ?」
上司がほほ笑むと、アイラは心の底から誇らしげに笑った。
「あ」と上司に対してため口を吐いたことに気づき、慌てて口に手を当てたアイラを見て、皆楽しそうに笑い声をあげた。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
「で、どうだった。ドラゴンの討伐は」
「最悪!」
アイラは家に帰りつくなり、居間のソファに寝転んだ。
「腰抜けの王子が不意打ちで仕留めそこなうし! そのせいでドラゴンが暴れまくるし! あたし初めての討伐よ?! ああいう危ない任務はもっと経験を積んでから同行させてもらいたいね!」
「そうか。大変だったな」
アイラの愚痴に、レリックが珍しく同調した。
どうやら心配していたようだ。
「もうご飯食べた?」
「まだだ」
「じゃあ今日は一緒に食べようよ。私の武勇伝、いーっぱい聞かせてあげる」
聞かせてあげる、なんて言い方だが、本当はレリックに聞いてもらいたいだけだ。
道中のだるさとか、聖剣使ってもドラゴンを倒せない王子への愚痴とか。
初めて対面したドラゴンの威圧感とか、それに立ち向かう上司の凄さとか。
そしてなによりも。
兄貴が打った普通の剣が、国宝級の聖剣よりも強かった件について。今日は語り明かしたい。
あれだけ酷使した後だ。明日はメンテナンスをしてもらおう。
アイラは兄の背を見て、鈍い光を宿す剣の鞘を、優しくなぞってから食卓に着いた。
読んでいただきありがとうございました。
少しでも楽しんで頂けたなら幸いです
m(__)m
【追記】
日間ランキング3位に乗りました。(1月9日金 19時更新)
初めての表彰台。読んでくださった皆様のおかげです。ありがとうございます。
新作も書いているので、短編が気に入った方、是非足を運んでみてください<m(__)m>
【おいしいご飯が食べたいので、この縁談は無かったことにして頂けないでしょうか? ~辺境伯令嬢の夜な夜な背徳飯ライフ~】
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