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3 我らはクリスタルウォーカー

ケルトが持っているドでかいスナイパーライフルの真ん中にあるリアクターが高周波の音を立てて駆動し始め回りのケーブルや無骨なパイプたちの結合部が光る、ケルトは微動だにせず呼吸をゆっくり整える、モングラドゥと呼ばれたトカゲはというとしきりに舌をチロチロと出し空気の味見でもしているのか目を閉じて背中の触覚を広げ同じ体勢のままいる、グロリオサとケルトの視界端にカウントダウンが表示された

「3」

そよ風秒速2m

「2」

ケルトの唇を舐める音

「1」

風が止んだ

「0」

ケルトが「なんまいだー」と呟きトリガーを引いた

ライフルの先端から銀の弾丸が青い火花とともに射出、光の軌跡を描き目標に当たr

その時モングラドゥがヌルっと赤い目を見開きケルトの方を向いた、予想外の動きで弾の自動追尾が追い付かず弾丸がモングラドゥの頬を撫でるその時、近くの岩場の空間が崩れた、飛来してきた弾の影響などではないもっと別な何かだ、それは歪みの塊となり地面の砂を凹ませ逆立たせながらモングラドゥに一瞬で肉薄、そして黒い人の形となり腕に付いた高周波ブレードを光らせモングラドゥに叩き込もうとする、だが予測がずれ首に浅い傷を負わせることしかできない、渾身の一太刀を避けられたことが驚愕のグロリオサはつい声を漏らす、トカゲは雄叫びをあげるとグロリオサに太い鞭のような尾を叩きつけ吹き飛ばした、ドドドドと地面を抉りながらグロリオサは砂ぼこりの中に消える、ケルトは悪態をつくと実弾に切り替え2発目を発射、だがトカゲはなんなく避け被弾した後方の岩山が爆発する、赤い眼の瞳孔をすぼめるとケルトの方へ雄叫びをあげ走り出した、ケルトは一瞬でライフルをたたみ岩の上へ飛び登る

「グロリオサ!大丈夫か!返事しろ!」

「だ、大丈夫だ、スーツは少し損傷したかもしれないけど私は無傷だ」

ケルトはグロリオサの声が聞けて少し安堵したがデカいトカゲがこちらへ向かって来る状況はとても手放しで喜べる状況ではない、そもそもなぜスタン弾がバレた?、サプレッサーは機能していた、そもそも音が聞こえていようとも着弾手前まで音速よりも早く飛んでいく、やつは目を閉じていたからこちらが最初から見えていたわけじゃない、ケルトはふと下をみると、砂地に何かが動いているのをみた、それはさっき自分が弾き飛ばしたトカゲたちだった、

そのトカゲとこちらへどんどん近づいてくる親玉トカゲを見比べる、

「クリソツじゃねぇかぁぁ!!!」

自然界にはよくあることだ、自身の仲間などが敵に危害を加えられたとき特殊なフェロモンや化学物質をだし周囲に知らせる、基本的な生存能力の1つだがこのモングラドゥにあるとは資料にはなかった、亜種だからなのかそもそも情報不足だったのか、今となってはわからないしどうでもいい、だがこの状況は非常にまずい、グロリオサは声の調子から大丈夫そうだが、全力疾走のモングラドゥに追い付いてもう一度叩き込むのは難しいだろう、







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