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6.帰還、そして

 光と散っていくソウレン達ミズガルのプレイヤーを見送っていると、突然転移が発動し、気付けば俺は城砦に立っていた。どうやら、戦況の収束と共に逆行転移(アポート)で回収されたようだ。


『Yes,マスター。あの転移陣が、飛ばしたプレイヤーに対しての回収機能も併せ持つようです』

「なるほど。では万一戦場でやられると、出発地点の砦からリスポーンするわけか......多少手間になったな」


 βでは戦場へ向かう際に、徒歩か一定レベルで解禁される移動スキルでの移動が主で、リスポーン地点は戦場全域に点在する中から最寄りのリスポーン地点で自動リスポーンだった。


『多少復帰は遅れますが、プレイヤーでない魂剣師が戦場で安心して戦えるようになったそうですよ』

「あぁ......βでは割とよく保護が間に合わなくて死んでたからなぁ、NPC。プレイヤーは多少重いペナルティ程度でリスポーンしていたが」

『今でも、とある条件下で剣の保護を上回るダメージを受けた剣師は通常とは違う処理で死ぬそうですが』

「なんだその仕様?」

『所謂ゾンビ戦法対策としての側面も持ちますね。それとクリティカルボーナスでもあります。条件に急所への被弾も含まれていまして、相手をクリティカル判定でオーバーキルしたときに、この仕様で相手の復帰が通常よりも遅くなります』


 そうなのか、それはいいことを聞いたな。


『......ちなみにこれは既にその仕様を使ったプレイヤーに対して与えられる情報です。今までマスター、トドメは全てクリティカル斬首でしたから。マスターに処されたミズガルの皆さんも、今ごろそれぞれのS・Sからチュートリアルを聞いているでしょう』

「仕様を適用されたプレイヤーにも、ってことか」

『Yes,マスター』


 というか、戦場に出てもまだチュートリアルは残っているんだな。できればそういった仕様は先に教えてほしいが......実践形式なのだと思っておこう。


 そんなチュートリアル(説明兼雑談)を受けながら、次の戦場を物色していると......


「ん? おい、アン」

『Yes,マスター』

「そういえばこの転移陣のルールをいまいち知らなかったんだが、さっきの戦場へ追撃には行けないのか?」

『Yes,マスター。転移陣は座標指定の為に、一度術者が次の転移地点の下見に行く......という名のインターバルがあります。何処かの戦場を収束させると、一定確率でその少し奥の地点から戦線が開かれます』

「一定確率か......。どうせ本当にNPCが向かってて、何度かに一度は敵軍に撃退されてるのだろう?」

『Yes,マスター。現在、先程の戦場収束に伴い転移術者の護衛任務も出ています』


 さっきマップに見慣れないマークがあると思ったら、それのことだったのか。


「よしアン、それに行くぞ。恐らくソウレンも居るだろう、また相手に......」

『ッ、マスター! 該当地域に緊急戦線発生です』


 ......緊急戦線? また知らない単語だ。


『緊急戦線の切っ掛けは術者自身を座標指定するアポートの一種です。つまり、下見に行った術者の救援要請でもあります。恐らく敵とかち合ってしまったのでしょう、転移陣から向かえます』

「なるほど、面白そうだ......。往くぞ、アン」

『Yes,マスター』

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