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 何も無い真っ白な空間に、無機質な女性らしき機械音声が響く。


 《「Fantasy E Swords」を起動中......》

 《データ参照......》

 《β版「Fantasy E Swords」のプレイデータ「ディアデビル」を確認》

 《ようこそ、「Fantasy E Swords」......「FES(フェス)」の世界へ!》

 《β版のデータを引き継ぎますか?》


 《Yes/No》


 選択肢を選ぶ仮想ウィンドウが現れた。

 愚問だ。俺は迷わずにYesに手を伸ばした。


 《データの引き継ぎが選択されました》


 《Loading......》


 《おかえりなさい、ディアデビル様》

 《β版引き継ぎ特典があります。ログイン後、ご確認ください》

 《キャラクターリメイクが可能です》

 《リメイクしますか?》


 《Yes/No》


 選択肢と同時に、白い髪に紅い目をした、それ以外は普通の16、7歳くらいの見た目の男のアバターが現れた。

 これが、俺がβ版で使用していた“ディアデビル”だ。

 懐かしいような気もするが、普通にプレイしていると自分の姿なんかあまり気にならないし、むしろ自分のアバターすらこのゲームではおまけのおまけに過ぎない。


 《リメイクは行われませんでした》

 《リメイク権はプレイスタート後、引き継ぎ特典として1ヶ月まで有効です》

 《ゲームプレイに際してアバターに起因する支障があった場合にはご活用ください》


 《Soul Swordのデータを確認》

 《β版FESからSoul Swordを引き継ぎますか?》


 《Yes/No》


 これが本命......このゲームの1番の要である、プレイヤーの相棒にして分身、知恵あ(インテリジェ)る武器(ント・アーム)魂の剣(Soul Sword)だ。

 ......しかし、今度は選択肢のウィンドウが出るのみで、他には何も現れなかった。

 だがそれも俺には当たり前のこと。

 俺はまたしても、躊躇なくYesを選んだ。


 《Soul Swordの引き継ぎ......完了》


 《全ての引き継ぎ手続きが終了》

 《チュートリアルを受けますか》


 《Yes/No》


 聞けば、システムや世界観の面でβ版からの変更点が数多くあるらしい。

 ここは素直にチュートリアルを受けておこう。


 《チュートリアルを開始します》






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