【クリスマス企画】七作目 孤独
叩くドアの音
誰も気付くことはない
気付いて
誰か気付いて
叫ぶ声
反応はない
まるで時間が止まったように
そこには誰もいないように
静寂だけが漂う
誰か 誰か
助けて
震える膝を抱え
一人うずくまる
真っ暗なこの部屋は
希望の光さえ見えやしない
ここにあるのは
死と絶望と……孤独だけだ
誰にも 何にも
触れることができない
見ることができない
ただ静かに時間だけが過ぎてゆく
この身は着実に蝕まれている
体の中で悪魔がゲラゲラと
笑うのが聞こえた
あぁ迎えが来た