おはよう。
______おいでよ。こっちへおいでよ……。
『いやっ・・・!』
______なんで?そこに居ても、君は無意味なのに……。
『そんなことない!どっかいって!!』
______こっちにくればもう、いじめられないよ。おいでよ。
「こないでー!……あ、あれ?」
どうやら夢だったらしい。
しかし懐かしい夢だ。
アレは、まだ私を探しているのだろうか。
……あの時、アレについていったらどうなっていたのだろうか……。
いやいや!そんなことを考えちゃいけない。
今コノ場所に居て、幸せなのだから……。
これが私の望んだことだろう!
昔の事を考える自分に言う。
「今、この場所にこんにちはだよ!」
気づけば午前7時半。
今日は4月6日。入学式だ。
「早く支度しなきゃね。」
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「紗希ー!」
「え、香奈!?どうして?家から遠いでしょ?」
香奈。小学校の同級生だ。そして私の唯一の親友。
紗希。これは私の名前だ。
「だって、寂しかったんだもん!」
「あ、ぁあ……そうなんだ。ありがとう」
「それにしても制服似合うね~」
そういって私を見る。とても恥ずかしい。
「そんなことないよー。香奈のが似合ってるよ。うん!可愛い!」
照れて必死になっってしまった。
「もう!冗談でしょ~」
と香奈は笑った。
「早く学校入ろっ!遅れちゃうよ~!」
「そうだね!早く行こう!!」
そして私たちは中学生になった。