序章
「雪文、あんたは雪女なのよ」
リビングのソファーに座って開口一番そんなことを母さんが言った。
「そっか〜雪女か〜 だから俺女の子になってるのか〜納得〜〜って出来るかッッ!」
思わずノリツッコミしてしまった。というかそんな場合じゃない。てかなんで雪女なんだよ。さしより質問してみる。
「雪女ってあの本の中で出てくる妖怪の雪女?」
「そうよ」
即答されてしまった。軽く泣けてくる・・・
「雪女ってことは俺人間やめちゃったのか?」
「まあそういうことにはなるわね」
「女になった上に人間もやめちゃってるってD○Oもビックリだよ。」
この状況下で少しボケてみる。
「分かる人しか分からないボケは捨ておいて、お兄ちゃんはずっとこのままなの?」
雪菜が会話に入ってきた。捨てないでおくれお兄ちゃん泣けてくる。
「お兄ちゃんの分かる人しか分からないボケは置いといて」
「なぜ二回!?」
「大事なことなので二回言ってみました。キラッ」
そんな妹とのいつものコミュニケーションが今の心の癒しだ。
「そうよ雪文は一生その姿のままよ。雪文は雪女、雪文は雪女、雪文は雪女。大切なことなので三回言ってみたわ」
この人は私を絶望させる力に長けているらしい。・・・