序章
初めての投稿です。文書作成能力にかける自分ですが、なにとぞよろしくお願いします。
「あー暇だ。なんもすることないな」
俺はそんなことを言いながらソファに横になっている。わたくし桜井雪文は現在、辛かった地獄の高校受験を乗り越え、心の休養とも言える春休みを過ごしている。受験勉強に力をいれすぎて絶賛脱力中なのだ。そして現在、一人でお留守番をしている。妹も母さんも買い物に出かけており、家に居るのは僕一人。
なんだか喉が渇いてきたので、ソファから立ち上がる。そんなとき、ちょっと眩暈がした。
「うっ・・」
咄嗟にすぐ近くのソファに手を掛け、何とか転倒するのはまぬがれた。そして眩暈の方も少ししてから収まった。
「ふ〜、最近多いな」
ソファに掛けていた手を離し、立ち上がる。この症状は今が初めてではない。14歳を迎えた日以降から度々起こっている。誕生日は1月3日だがその3日以降毎日最低一回はこの眩暈を味わっている。そのお陰で受験の時も大変だったのを覚えている。母さんにこの眩暈のことについて相談してみたけど、母さんは「大丈夫よ」と笑顔で言っていた。すごく心配なのだが、なにかの病気の兆候かも知れないし。
「最近は回数も増えてきたしもう一回母さんに相談するべきかな。」
と言いつつ本来の目的、喉を潤すために台所に向かった。
冷蔵庫の扉をあけて一番上のところにある松家サイダーを一本取り蓋を開ける。そして一気に飲む。
「ん〜〜この喉への刺激がたまらんわ」
とかなんとか一人でふざけみる。もちろんだれからもリアクションはない。というよりあったらあったでこっちが絶叫する。寂しい一人遊びが終わったところで、またソファでゴロゴロするためにリビングへ向かおうとした時再びあの眩暈が襲ってきた。さっきの眩暈よりも数段強い眩暈の中、思わず倒れ込んでしまう。朦朧とする意識の中
「やばい、これ死ぬんじゃないかな?さっきの松家サイダーの一気がまずかったか〜?」
そんなことを思いつつ俺は意識を手放した。