『I』 後編
前回投稿していた、『I』の続きです。
痛くて、辛くて、苦しくて、寂しくて
そんな日はまだ続いている。
でも、今は耐えられる。
週に一度、あの時の彼が探し物を手伝ってくれる。
その日は家に帰ると、また
痛くて、辛くて、苦しくて、寂しくて
でも、もう私は負けない。
月日が流れても
探し物はまだ見つからない。
でも、彼は手伝ってくれる。
ずっと、一生懸命探してくれる。
まだ、お互いに名前も知らない。
週に一度、探し物を手伝ってくれる彼。
私は彼のことを好きになっていた。
彼だけは、私に優しくしてくれる。
楽しくて、嬉しくて、でも切なくて
私は彼のことを好きになっていた。
でも、言い出せない。
言ってしまえば、彼との関係が壊れてしまいそうで。
苦しくて、辛い
それでも、この気持ちを私は胸にしまった。
好きになるって、こんな気分なんだ。
相変わらず、探し物は見つからない。
どこに行っても。どこを探しても。
私の欲しがっているものはなかった。
そして、ある日。
私は思い切って、彼に言った。
私、あなたのことが好きです。
そして、私は静かに目を閉じた。
言われることはわかっている。
断られるに決まっている。
だが、彼は私の予想に反する言葉を言った。
俺も君のことが好きだよ。
その言葉を聞いた瞬間。
頭の中で何かがはじけた。
私はついに探し物を見つけた。
そして、名前も思い出した。
驚くことに、私の名前はずっと探していた物と同じ名前だった。
視界が徐々に霞み、熱い涙が頬を伝う。
私は生まれて初めて、嬉しくて涙を流した。
あのさ、名前教えてもらっても、いいかな?
彼は恥ずかしそうに言った。
私は頷き、たった今思い出したばかりの名前を口にする。
「私の名前は『愛』」
どうだったでしょうか?
描写等を意図的に省いているので、
非常にわかりにくくなってしまったかもしれません。
タイトルの『I』の意味や
何か気になる点等がありましたら、
遠慮せずに言ってくれて大丈夫です。
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