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第52話 リンブ変異

今回は、いよいよ戦闘が開始されます。

リンブの様子もどこかおかしく……?

みんなで応援してあげてください!

 俺たちの前には、化け物と化したリンブ。

 そして後ろには、Cランク冒険者を食っているドラゴン。


「……まいったね、こりゃ」


 流石の俺も一瞬だけ弱気になりかけたが――


 いや! 弱気でどうするよ、俺!


「みんな、戦闘準備! 装備を開始しろ!」


 呆気にとられていたレイラたちも、俺の号令でハッと正気に戻る。

 ルファスとキャスカがブレスレットを操作すると、魔導式自動転送装備装置が作動し、光が弾けた。


 眩い光の中から、戦闘装備を纏った仲間たちが姿を現す。

 この瞬間だけは、何度見てもカッコいい。


「この場の指揮は俺がとる! 死にたくなければ、俺に従え!」


 俺はウィズに向かって叫んだ。


「わ、わかった、頼む! みんなもノガミに従え!」


 ウィズは即座に判断し、自分のパーティーに指示を飛ばす。

 ――いい判断だ。ここで変にプライドを出す奴なら、俺は見捨てる覚悟だった。


 だが、ウィズは違った。

 判断できる男だ。なら、俺が全員を生かす!


「ルファスを班長に、プロム、ウィズ、バンはリンブに対応!

 ドラゴンには軽キャンを盾にしてレイラ、キャスカ、カイ、フィリーがあたれ!

 魔法も弓も出し惜しみするな! 最初から全力だ!」


 俺の指示で、全員が一斉に散開する。

 地面を蹴る音、装備が揺れる金属音、緊張で息を呑む気配――

 戦闘前の空気が一気に張り詰めた。


「でりゃぁあああ!」


 ルファスが地を滑るように駆け、リンブへと肉薄。

 そのまま一気に袈裟斬りを叩き込む!


「!」


 だが、手応えが違う。

 ルファスは即座に後退し、距離を取った。


「みんな! 気をつけて、様子が変だ!」


 ルファスの声に、リンブ攻撃班が一斉に構え直す。


 リンブの身体が、ぐにゃりと歪んだ。

 骨が軋むような音が響き、皮膚が裂け、鱗が覗く。

 背中からは蝙蝠のような黒い翼が生え、下半身は大蛇のように伸びていく。


「なんだ、ありゃぁ……」


 ウィズが変わり果てたリンブの姿に驚愕した。


 ――完全に人間じゃない。


 リンブは大蛇のように身体をくねらせ、次の瞬間、ウィズへと飛びかかった!


ガキィン!


 バンが大盾を構えて突っ込み、リンブの軌道を強引に逸らす。

 衝撃で地面が抉れ、砂埃が舞い上がった。


 軌道を逸らされたリンブの胴体が無防備にウィズの目の前に晒される。


「殺った!」


 ウィズが渾身の力で剣を振り下ろした。

 だが――


ガンッ!


 刃はリンブの鱗に阻まれ、火花を散らした。


「ック!」


 衝撃でウィズの腕が痺れ、剣を落としそうになる。

 その一瞬の隙を逃さず、リンブが口を大きく開き、ウィズを丸呑みにしようと身体を起こした、その瞬間――


ザスッ!!


「ギャァィ!」


 ルファスが背後からリンブに飛び乗り、ミスリル製ロングソードを深々と突き立てた。

 刀身が鱗の隙間を正確に捉え、肉を裂く感触が空気を震わせる。


 リンブは常軌を逸した生命力で暴れ狂い、背中のルファスを振り落とそうと地面に叩きつけるように跳ね回る。

 それでもルファスは剣を離さない。

 フルプレートの鎧が軋み、火花が散るほどの衝撃を受けながら、必死に食らいついていた。


「ルファス、無理するんじゃない!」


 俺が叫ぶより早く、ルファスは判断した。


「うおおおおおお!!」


 ロングソードに魔力を流し込む――

 刀身が赤熱し、炎が巻き上がる。


 ミスリルの刃が、まるで生き物のように唸りを上げた。


 炎がリンブの背中に広がり、鱗の隙間から黒煙が立ち上る。


「ギィィィィィ!!」


 リンブが絶叫し、暴れ方がさらに激しくなる。

 だが、炎のダメージは確実に通っているようだ。


 ルファスは振り落とされる寸前、剣を引き抜き、地面に転がりながら受け身を取った。

 鎧が土を削り、火花を散らす。


「ルファス、ナイス!

 ウィズ、バン、ルファスのフォローに回れ!」


 俺が叫ぶと、体制の崩れたルファスの両サイドにウィズとバンがまわる。


 ルファスは息を荒げながらも剣を構え直す。


「まだ…… いけます!」


 その目は、完全に戦士のそれだった。


 リンブが鎌首をもたげ、自分にダメージを与えたルファスに嚙みつこうと――


シュッ、シュッ、シュッ!


 プロムのナイフが、リンブの右目に次々と突き刺さる。


 視界を奪われたリンブは、苦痛と怒りで地面をのたうち回った。


 その隙にルファスは再び前へ踏み込み、炎を纏ったロングソードを構える。


 炎が刀身を包み、赤い軌跡を描いた。


 ――決着は近い。


 だがその時。


 右目を奪ったプロムを、残った左目で鋭く睨みつけた。


 その視線は、まるで獲物を見つけた捕食者のようだった。

 ここまで読んでいただきありがとうございます!

 リンブがまさかの変異を遂げ、戦闘は一気に修羅場へ。

 ルファスの炎剣も炸裂しましたが、まだ終わりではありません。

 ノガミ一行の運命やいかに?!

 次回も読んでいただけると嬉しいです!

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