第48話 ドラゴン討伐へ向けて出発!
第48話です!
二日酔いのままドラゴン討伐に向かうという、我ながら頭の悪い展開になりました。
受付嬢さんのツンデレ(?)も炸裂しつつ、ついにセガル王国へ出発します。
今回もゆるく読んでいただければ嬉しいです!
次の日。
俺達は、絶賛二日酔いのまま、ゼノス王国の冒険者ギルドに来ていた。
頭はガンガン、胃はムカムカ、視界はグラグラ。
だが、そんな状態でも俺達はここにやってきたのだ。
まさに労働者の鏡、自分と仲間を誇りに思うぜ!
二日酔いは自業自得だが、俺たちが偉いことには変わりがない。
それに、俺たちには目標がある。
最悪のコンディションの中、ギルドにやってきたのは何故か?
――ドラゴンを倒すためだ。
ゼノス王国は軍が強く、治安も良い。
そのせいで冒険者の仕事は、落とし物探しや荷物運びなど、ほぼ便利屋みたいな依頼ばかり。
こんなんじゃレベルもランクも上がらん!
だから俺達は決めた。
セガル王国に行き、ドラゴンを討伐して一気に成り上がる!って事をな。
今日ギルドに来たのは、そのドラゴン討伐の詳細と、セガル王国の場所を聞くためだ。
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「だから、ドラゴン倒しにセガル王国に行きたいの! 俺達!」
俺は、二日酔いの頭痛に耐えながら、パーティを代表して受付嬢に何度目かの説明を繰り返していた。
「だ・か・ら!
あんたらのランクで行ったって死ぬだけなの!
何回言ったら理解できるの?
本当に馬鹿なの? 辞めときなさいって言ってあげてるのに!」
気の強そうな若い受付嬢が、イラつきながら同じセリフを返してくる。
後ろにレイラたちを待たせてるのに……。
「わかってるって。
お前も何回も同じ事を俺に言ってて嫌にならないか?
聞いた事にちゃんと答えてくれたらいいんだよ。
理解できたか? ん?」
ランクはEだし、止めて当たり前なのだろうけど頑固な受付嬢だぜ。
「俺達オーク倒してきたじゃん! 大丈夫だって! いいから場所だけ教えてよ!」
「知ってるわよ。
頭悪いからオークとドラゴンを同じだと思ってるんでしょ?」
「あのな、お前、さっきから馬鹿だとか、頭悪いとか……
俺に惚れてるからって、口が悪いぞ!」
「そうなんですか? ノガミさん」
様子を見にきたルファスが馬鹿な事を聞いてきた。
「もう、しょうがない奴だな。
いいかルファス。
なんで、この女が俺に行かないで、死なないで、としつこいのか?
俺に惚れてるからに決まってるだろ?」
「決まってるだろ? じゃないわよ!
本格的に馬鹿ね。
もうどうでもいいわ。
ほら、死んでもしらないからね」
素直じゃない受付嬢が渋々と地図を出してくれた。
……フフ、絶対俺に惚れてるくせに素直じゃねぇな。
「ノガミさん、これでセガル王国にいけますね」
「おう、ルファス。 頑張ろうな」
受付嬢をみると、あえてめんどくさいって顔をしていた。
俺の事が心配でしょうがないんだろう?
「生きて帰ってくるよ」
ウインクして言ったら舌打ちされた。
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城の軽キャンピングカー格納庫に戻った俺達は、軽キャンピングカーにキャンピングトレーラーを三台連結した。
一台はルファスとキャスカ用。
一台は俺とレイラ、プロム用。
最後の一台は会議や休憩用のフリースペースだ。
荷物も積み終わり、準備は万端。
「よっしゃ! 一発かましに行きますか!」
「頑張りましょう!」
「ああルファス」
やる気に満ちているルファスに俺は頷いて答えた。
「安全運転してよね!」
「任せとけ、キャスカ!」
ルファスとキャスカが軽キャンに乗り込んだ。
やる気があってよろしい。
……が、レイラとプロムが乗ってこない。
「何してんだよ! 早く乗れー!」
声をかけると、プロムが満面の笑みで助手席に飛び乗ってきた。
「ウフフ、ヒロシ様、お待たせしました!
やっぱり私とヒロシ様は赤い糸で結ばれてるんですね!」
どうやら、どっちが助手席に座るかジャンケンしていたらしい。
勝ったプロムは胸をブルンブルン揺らして喜んでいる。
……可愛いなぁ。
自然と顔がほころぶ。
ただ、後ろのレイラが完全にお通夜状態になっているのが気になるが……。
二人が納得の上での勝負結果だろうから、俺は何も言うまい。
こっからは運転するだけだ!
「目標セガル王国! 出発進行!」
俺はエンジンをかけた。
軽キャンは三台のトレーラーを引いているとは思えないほど軽快に走り出す。
女神の加護で馬力が上がってるのかもしれない。
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「旦那様、はい、あ~ん」
プロムがフルーツをカットして食べさせてくれる。
この気遣いよ。
レイラは皮もむかずに渡してくるからな……
「う~ん、おいちい」
俺はモグモグしながら運転する。
最高のドライブだぜ。
狭い車内、俺に寄り添うプロムの胸がひじに。
最高じゃないの!
旅は順調。
だが、ギルドでもらった地図はざっくりしすぎていて、ほぼ役に立たない。
「とにかく東に向かえばなんとかなるだろ!」
俺はアクセルを踏み込んだ。
大丈夫、大丈夫、何とかなるだろう。
「おい、飛ばしすぎじゃないの?」
キャスカが心配そうに顔を出してきた。
「ハハハ、バカだなキャスカ。
日本じゃないんだから速度標識なんて無いんだぞ。
だから、心配するな!」
「にほん?そくどひょうしき? 何言ってるの?
危ないってば!」
キャスカが慌ててる。
愉快、愉快。
ビビらせてやるか……。
「あ、そーーれ」
俺はハンドルをぐりんぐりん回してローリング、ローリング。
「バカ、ホントに危ないって!」
キャスカが悲鳴を上げる。
「そうか? あ、そーれ!」
いつも俺を馬鹿にしてる報いを受けろ。
愉快じゃわい!
もっとビビらせて……。
だが、ルファスが青ざめて言った。
「ノガミさん……停めて……気持ち悪く……」
「ルファスっ! 止めるから踏ん張れ!」
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街道脇で休憩。
ルファスは盛大に吐いている。
ルファスのゲロサウンドをBGMに俺はタバコを吸いながら反省した。
「やりすぎた」
レイラとプロムはバドミントンで遊び、キャスカはルファスの背中をさすっている。
空は晴れ、風は心地よい。
タバコもうまいし、今日も平和だ。
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車中泊を繰り返しながら、巨大な滝、花畑、雄大な自然を抜けていく。
異世界の旅は最高だ。
そして――
セガル王国に到着!
王都はまだ遠いが、まずはこの町で情報収集だ。
「よし、ルファスとキャスカは宿の手配!
俺はレイラとプロムを連れて町で情報収集すっからな!」
俺達は二手に分かれた。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
ついにセガル王国へ突入しました。
地図はざっくり、運転は荒い、ルファスは吐く、プロムは胸を揺らす、レイラはお通夜……と、旅の序盤からカオスですが、次回はいよいよ情報収集編に入ります。
ドラゴン討伐まで、まだまだ寄り道とトラブルが続きますので、気長にお付き合いください!
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