第33話 ゴブリン軍、誕生す(前編)
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今回は 「ゴブリン軍、誕生す(前編)」 です。
ヒロシとルファスの討伐班が動き出し、
レイラとキャスカは護衛班へ。
そんな話です。
レイラの機嫌が良い。
昨晩、宿で色々と……まぁ、頑張ったからだろう。
「ヒロシ、今日も一緒に頑張ろうね」
「勿論! 俺は夜も昼も頑張るぜぇ〜」
「もう!」
バシィィィ!
「ッ!? 骨折れるかと思った……」
照れ笑いしながら叩いてくるレイラ。
痛いけど、幸せなので良しとする。
「レイラ、夜遅くまで起きてたんだ、寝不足だろ? これ飲んどきな」
二人で回復薬(小)を飲んで宿を出る。
チェックアウトを済ませ外に出ると、ルファスとキャスカが待っていた。
「お兄様……眠いですわ……」
「キャスカ、昨日は興奮して寝られなかったんだろ?」
「ち、違いますわ! べ、別に……お兄様の意地悪!」
キャスカは目の下にクマを作りながら、兄の腕にしがみついている。
ルファスも眠そうに目をこすっていた。
「お前らも寝不足か。ほら、これ飲め」
俺は二人にも回復薬(小)を渡す。
「ノガミさん、ありがとうございます」
「べ、別に……感謝なんてしてませんわ!」
キャスカはツンツンしながらも、しっかり飲んでいた。
素直じゃないが、こういうところは可愛い。
そんなことを考えながら、俺は軽キャンに全員を乗せて出発した。
「そんじゃ、今日も元気に出発進行!」
ブロロロロローー……
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◆◆ 冒険者ギルド ◆◆
ギルドの掲示板には、農作業、掃除、草むしり、子守り……と、地味な依頼ばかり。
「なんか……地味じゃね?」
「冒険者って、最初はこんなものですよ」
「もっとこう……ドラゴン退治とかさぁ」
「Eランクでドラゴンは無理ですわ!」
キャスカが呆れたように言う。
レイラは真面目に依頼書を読みながら、
「でも、こういう依頼も大事よ? 生活に直結してるし」
「レイラは真面目だなぁ……」
「ヒロシが不真面目すぎるのよ」
キャスカが刺すような視線を向けてくる。
今日も元気にツンツンしている。
もっと冒険者らしい依頼を探すと、
ゴブリン討伐、オーク討伐、商人護衛の三つを発見。
「お、あったあった! こういうのだよ!」
依頼書を持って受付へ行く。
受付は昨日のおばさんだ。
「また来た」
俺を見るなり、第一声がそれか。
「だから昨日のは聞き間違いだって!」
「聞き間違いで胸を触る奴がどこにいるのよ」
レイラの冷たい視線が刺さる。
反論できない。
「……依頼の受付、お願いします」
「そこに置いて。近づかなくていいからね」
「触らねぇよ!」
周囲の冒険者がクスクス笑っている。
自業自得なので無視だ。
「他にも良い依頼ある?」
「登録したてで三つ受けるなら、紹介はできません」
ルールらしい。素直に従う。
「細かい説明はルファスに頼むわ」
「了解です、ノガミさん」
ルファスが受付と話し始める。
その間、俺はレイラのところへ戻った。
「ヒロシ、また変なことしてないでしょうね?」
「してない! してないって!」
「……本当に?」
レイラの疑いの目が痛い。
キャスカは後ろで「絶対してるですわ」と小声で言っていた。
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◆◆ 二班に分かれて行動 ◆◆
相談の結果、効率を考えて二班に分かれることに。
- 討伐班:俺、ルファス
- 護衛班:レイラ、キャスカ
「ヒロシ、気をつけてね」
「任せろ。レイラも無茶すんなよ」
「キャスカ、変なことしないでくださいね」
「し、しませんわよ!」
キャスカは胸を張って言うが、信用はできない。
軽キャンから食料と回復薬を渡し、
簡単な打ち合わせをして別行動となった。
「じゃあ、行ってくる!」
「お兄様、気をつけてくださいまし!」
「ヒロシ、絶対に怪我しないでね」
レイラの言葉に胸が熱くなる。
よし、頑張るか。
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◆◆ 討伐班、ゴブリン集落へ ◆◆
森に入ってしばらくすると、ゴブリンの集団を発見。
「行くぞルファス! 全滅させるなよ!」
「了解!」
軽キャンを横付けし、ルファスが飛び出して斬り伏せる。
「ひとり!」
「ふたり!」
「三人目!」
ルファスの剣が風のように舞い、ゴブリン達は混乱し、散り散りに逃げていった。
「よし、追うぞ!」
「はい!」
逃げたゴブリンを追うと、集落を発見。
「……いたな」
「はい、かなりの数です」
ゴブリン達が慌ただしく動き回り、
こちらに気づいて騒ぎ始めている。
俺は軽キャンを停め、メガホンを取り出した。
「いくぞ、ルファス」
「はい!」
ここからが本番だ。
今回は前編ということで、
ヒロシ達がゴブリン集落に到着するところまででした。
ゴブリン集落でのヒロシ達の活躍やいかに!
そして、メガホン
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