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第15話 オークキングVS軽キャンピングカー

いつも読んでいただいて、ありがとうございます。

オークキング戦の後、レイラの様子がどこかおかしい……そんな続きになります。

今回は、レイラの心が大きく動く回。

ヒロシとの距離が一気に縮まる、ちょっと甘めのエピソードです。

ゆっくり読んでください。


軽キャンがオークの群れに突っ込み、次々と吹き飛ばしていく。


「ひぃぃぃぃぃ!!」


レイラの悲鳴が車内に響く。


俺はアクセルを踏み込みながら叫んだ。


「いけぇぇぇぇ!!」


「バカ!! 本当に死ぬ!! 止まれぇぇ!!」


レイラが俺の腕にしがみつく。

その手は震えていた。


(怖い……怖いのに……

なんで私は、この男の腕を掴んでる……?

なんで……“ヒロシが死ぬのが嫌だ”なんて……)


レイラは自分の感情に戸惑っていた。


その時――

ひときわ巨大な影が前方に立ちはだかった。


「オ、オークキング……!」


レイラが震え声で呟く。


「なにそれ?」


俺はアクセルをさらに踏み込んだ。


「やめろぉぉぉ!!」


レイラが必死に叫ぶ。


(お願い……死なないで……!)


だが俺は――


「えーい! 轢いちゃえーー!」


アクセル全開で突っ込んだ。


バシュッパーーン!!


軽キャンがオークキングの体を貫いた。

その瞬間、オークキングは水風船のように弾け飛び、

肉片と血が四方八方に飛び散った。


フロントガラスが真っ赤に染まり、俺は吐きそうになりながらワイパーを動かす。


ビシャッ、ビシャッ、ビシャッ!


飛び散った肉片が、後ろから馬でついてきていたゼノスに直撃した。


「うわぁぁぁぁぁ!!」


ゼノスの悲鳴が山に響く。


豚の群れがいなくなったので、俺は軽キャンを停めた。


助手席を見ると――

レイラが大きな目を見開いたまま震えていた。


「あー、その、レイラ? 大丈夫か?」


そっと肩に手を伸ばすと――


「ヒッ!」


レイラが怯えた声を出し、目を瞑った。


殴られると思った俺は身構えたが――

……来ない。


恐る恐る目を開けると――

レイラが俺に抱きついていた。


「えっ?」


俺は固まった。


レイラはガタガタ震えている。


(怖かった……でも、それだけじゃない……

ヒロシが……消えてしまうかと思った……)


レイラは震える指で、俺の服をぎゅっと掴んだ。


俺はレイラの頭を優しくポンポン叩いた。


「大丈夫だよ。もう危なくない」


レイラはギュッと俺にしがみついたまま離れない。


……うん、ちょっと嬉しい。


「うわぁぁ~~……」


ゼノスの声が聞こえた。


サイドミラーを見ると――

肉片まみれのゼノスがフラフラと歩いてくる。


ガチャン!


俺はそっとドアのロックをかけた。


だって、車内を汚されたくないし。



日が落ちかけた頃、山の中腹から町が見えた。


「今日はこの辺で車中泊して、明日町に行こう」


俺は軽キャンを停めた。


レイラはずっと元気がない。

俺をチラチラ見てくる。


(……さっきの私は、なんであんな……

抱きつくなんて……

でも……怖かったんだもん……

それに……ヒロシが……)


レイラは胸の奥がざわつき、そっと視線を落とした。


俺は気になりながらも、言葉にできずにいた。


その時――

レイラが小さく呟いた。


「……ヒロシ」


「ん?」


レイラは一瞬だけ俺を見て、すぐに目を逸らした。


「……あとで、話したいことがある」


その声は震えていたが、どこか決意があった。


俺の胸がドキッと跳ねた。


(話したいこと……?

まさか……)


レイラは耳まで真っ赤にしていた。

読んでいただきありがとうございます。

ついにレイラが心を開き、ヒロシとの関係が大きく前進しました。

ここまで来ると、もう“仲間”以上の空気が漂ってますね。

次回は町に到着し、いよいよ拠点作り編に突入します。

新しい出会いとトラブルが待っているので、楽しんでもらえたら嬉しいです。

面白かったらブクマや評価で応援してもらえると励みになります。

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