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第12話 山でのキャンプと、エルフとの出会い

いつも読んでくださりありがとうございます!

ヒロシは無事(?)復活しましたが、今回はその後の話です。

相変わらずトラブルの匂いしかしません。


ブルル〜……


「準備はいいか?」


ゼノスが馬に跨がり、こちらを見た。


「大丈夫だ!」


俺は軽キャンのエンジンをかけ、元気よく答えた。

カローラとマルスは軽キャン側に乗せた。話し相手がいないと寂しいからだ。


こうして、馬と軽キャンピングカーは並んで街を目指した。



山道を走り続け、日が落ちかけた頃。

開けた場所を見つけ、今日はここで泊まることにした。


俺は軽キャンから降り、背伸びをして体をほぐす。

胸ポケットからタバコを取り出し、火を点けた。


「ふぅ〜〜……仕事後のタバコは旨い」


近くの石に腰を下ろし、ゼノスが馬を木につないでいるのを眺める。


「……さてと、手伝いに行くか」


吸い終わったタバコを携帯灰皿に捨て、夕飯の準備へ向かった。


カローラが野菜の皮をむき、マルスがテーブルや椅子を用意している。

今日の晩飯はカレーだ。食料補給が可能になった今、材料の心配はない。


異世界に来てから米なし生活が続いていたので、米が食えると思うとテンションが上がる。


俺は軽キャンの冷蔵庫から肉と缶ビールを取り出した。


「はい、カローラ、お肉ね」


肉を渡し、カローラの近くに腰を下ろす。


プシュッ。


キンキンに冷えたビールを喉に流し込む。


ゴッゴッゴッ……


「ぷはーー! 最高だぁーー!」


ビール片手に、俺はカレー作りの指示を出す。

作るのは面倒なので、指示係だ。


マルスは素直で良い子だ。後でお菓子をあげよう。


ふと気づくと、馬を繋いでいたゼノスの姿が見えない。


「……ほう?」


ヒロシの目がキラリと光った。


サササッ!


俺はカローラの後ろに素早く回り込んだ。


「ん〜、カローラぁ。疲れてない? 肩とか、ね、ほら、ほぐしてあげるよ〜」


妙に距離が近い。

カローラの尻尾がピクッと跳ねた。


次の瞬間——


ゴッ!!


「ぶへっ!!?」


カローラの拳が俺の顔面にクリーンヒットした。

鼻血が噴水のように飛ぶ。


「な、なんでだよぉ……!」


俺はよろよろと後退りし、そのまま膝をついた。


カローラは拳を握ったまま、

「近いのよ、アンタは!」

と頬を膨らませている。


(……完全に自業自得だな)


そこへゼノスが戻ってきて、

「またか……」という顔で俺を見てきた。


こ、この野郎……!


「ゼノス、怪我人に対して優しさというものがお前には……ん?」


ゼノスの隣には、金色の髪をなびかせた耳の長い女性が立っていた。


エルフだ。


美しい。吸い込まれそうな瞳。

……胸は控えめだが、それもまた良い。


俺は爽やかな笑顔で手を差し出した。


「俺はノガミ ヒロシ! よろしく!」


エルフは腕を組んだまま言った。


「なぜ鼻血を出している?」


「気にするな!」


エルフは手を取らない。


「よろしく!」


……それでも手を取らない。


(こ、こいつ……)


大人の対応を見せようとしたが——

ここで俺の距離感バグが発動した。


「えいっ!」


エルフの肩に馴れ馴れしく手を回し、

さらに反対の手で握手しようと伸ばした。


「まぁまぁ、そんなツンツンすんなって!」


エルフの眉がピクリと跳ねた。


「貴様……なれなれしい!」


ドゴォッ!!


エルフの拳が俺の顔面にめり込み、

俺は星を見ながら吹っ飛んだ。


「ぎゃあああああ!!」


そのまま馬乗りになり、

「無礼者!」と容赦なく拳を振り下ろす。


「や、やめて! うぎゃぁぁぁーー! 助けてーー!」


ヒロシの情けない叫びが山に響いた。

読んでいただきありがとうございます!


ヒロシは元気になった途端にまた問題を起こしそうです。

次回も安定のヒロシクオリティでお届けします。


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