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銀髪の少女は二度、愛を誓う  作者: Miria
第2章 魔王覚醒編
63/63

62.誤解


しかし、人族側は違った。

ラミレス王国は、竜人族の存在を脅威として認識していた。


長命


圧倒的魔力


戦えば勝てない


しかも古代から続く王国


若き王と神殿は危機感を抱く。



沈黙は、恐怖を増幅させた。


「何か企んでいるのではないか」


やがて神殿は古文書を持ち出す。


「闇を纏う竜の王が、世界を覆う」


それは曖昧な預言だった。


だが、ラミレスにとって

“静観する強者”は最も恐ろしい存在だった。



ある年。


アストリア国内で魔力異常が観測される。


その正体は、

禁術研究による不安定な魔力振動。


しかし神殿はこう解釈した。


「竜人族が動いた」


根拠はない。


ただ、

空を覆う一瞬の黒雲――

それは遠く離れた地で

ファブレムが魔力循環を調整した影響だった。


だが人族にとっては、


「魔王が目覚めた兆候」


にしか見えなかった。



側近ルヒトーは進言する。


「誤解を解くべきです。」


だがファブレムは首を振る。


「恐怖は言葉で消えぬ。」


「我らが動かぬ限り、争いは起こらぬ。」


彼は信じていた。


理性が勝ると。


しかし――


静観は

やがて


「不気味な沈黙」

「嵐の前の静けさ」

「魔王の準備期間」


と呼ばれるようになる。


バルザードは干渉しない


沈黙が恐怖を生む


神殿が預言を利用


禁術研究が進む


暴走事件


ファブレムが鎮圧


「魔王襲来」と断定


つまり――


ファブレムが誤解されたのは

“悪意”ではなく

“圧倒的すぎる存在”だったからだ。

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