表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/6

第6話 時期

この作品を選んでいただきありがとうございます。是非最後までよろしくお願いします。


 フィーリングで読んでください。

 怒っている?

 

 名前の思い出せない不良もどきと佐山。それに俺を加えて男3人昼食をとっていたのだが、藍華に呼び出された。


 彼女が晒すのは、ピンと背筋の伸びた後ろ姿だけ。スタスタと進む彼女を大人しく追いかけると、人の音が遠ざかる。


 彼女はあまり怒ることがない。呆れられることは多々あるけれど、そうそう人に当たらない。


 だから、俺は彼女が怒っているのかわからない。この仮定が正しいとして、理由、心当たりさえも。


 尋ねればいいのに喉がひくついて、いうことを聞かない。なんとなく心臓が落ち着かない。


 彼女の足音が止まり、目的地に着いたであろうことを遅れて理解した。


 くるりとこちらへ振り向く藍華。


「委員長」

「はい」

「今朝、ロッカーからたくさんの手紙が出てたよね」

「え、うん。藍華も居たよね?」

「うん。ほんと信じられない」

「……な、にが?」

「〜っ、これ!」


 ぐりゃりと取り出してきたのは手紙。丸文字の俺への宛名。ハートのシールが貼られている。


「これは」


明らかな、ラブレターだ。


「だいちゃんは、CDに気を取られてて気づかなかったのかな?」

「下駄箱に、勇気を出して入れたんだろうね。ひなのよりだって。可愛い文字だね」

「私が気づかなかったら、この子はこのままずっと呼び出した場所で待ってたのかな?」


 受け取って中を開く。放課後、自転車置き場裏で待ってます。と書いてある。


「いつもそう。自分の興味があることだけに目を向けて、あんたを見てる私たちには全然」


「そんなのっ……!」


 あ、やらかした。


「ごめん。ほんと、そんなつもりなくて。ごめん。えっと、あ、あの」


 咄嗟に抱きしめたのは、その先の言葉を言わせないため。かける言葉が頭の中になくてつまる。


 当たり前だ。多分俺は心の底から、ラブレターの送り主に心苦しく思っていない。


 こう言うところがダメなんだろうなあ。とりあえず、


「言わせそうになって、ごめん。結果的に答えを急かすみたいになっちゃったけど、あいが大丈夫になるまで、俺はずっとそばにいるから」


 小さな頭から、鼻を啜る音がした。今の体勢だと顔が見えない。泣いているのかな。


「その後は……?」

「あい次第」

「ばか」


 体を離される。俯いていて、まだ表情を伺うことはできない。


「ごめん。なんか寝不足かも、あたっちゃった」

「そっか」

「で、この手紙の送り主に心当たりは?」

「無い」

「クズ」


 だってほんとにないんだもん。

 





 

 読了いただきありがとうございました。いいね、感想、評価、レビュー、いただけると励みになります!


 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ