見つけたものは?(守人の場合)
――――ということで狙撃手の老人は、私の槍で昇天しましたとさめでたしめでたし♪
「って、そんなくだらない思い出に浸ってる場合じゃなかった!」
改めて倉庫の中を見回すと、ぜんぜん片付が進んでいないことに気づく。
「う~ん。やっぱり一五〇年に渡る戦利品となると、さすがに量が半端ないわね」
かといって、このまま放っておいても誰かが代わりにやってくれる訳でもなし。
「……やっぱり、自分でがんばるしかないのか」
辟易した気分に陥るも、仕方なく片付けを再開させる。
「――――え~と、これはここで……」
二時間を過ぎたくらいだろうか。作業を続けていたら、棚の隅に薄汚れた蓋付きの瓶が転がってるのが目に入った。
「はて、何だったかな? たぶん、ここにやって来た侵入者の誰かが遺した物だと思うけど……」
試しに手に持って振ってみる。すると、中からはチャポチャポという液体の音が聞こえた。
「これ……中身が入ってるわね?」
念ために蓋を開けて確認してみる。
「くんくん、この匂いは……お酒?」
正直、これには少しばかり驚いた。何故ならこの城にやって来る者は、大なり小なりのそれなりの目的を想いを持ってやって来るのが常だからだ。
「やれやれ……こんなものを持ち込んだヤツがいたとはね。もしかして、剣を手に入れた暁に祝杯でも挙げるつもりだったのかしら?」
まぁ確認しようにも持ち主に聞ける訳がないが、ここでふと考えてみる。
「これって、別に私が飲んでもいいんだよね?」
意地汚くもそう考えた末、瓶に入った酒を一気にラッパ飲みする!
「ゴクゴクゴク……」
何の抵抗もなく喉の奥へ流し込んでいると?
「ゴフォ!ゲホッ! ま、まずい……っていうかコレ、アルコールが強過ぎ!?」
兎にも角にもあまりの味の悪さに後悔してると、今度は視界がぐるぐると回り始める!
「え、あれ……おえっ!……だ、ダメ……意識が……」
足元が揺れる、頭が痛い……どうやら悪酔いしたらしい。
「あ……ああ……」
そして、いよいよ本格的に酔いが回り始め、ついには――――!
「……何、これ?」
気がづくと私は、何故かその場から動けないままに何者かと対峙していた。
「だ、誰!?」
相手の顔を確認しようとするも、濃い靄がかかって良く見えない。けれど、少なくとも友好的な雰囲気を感じないことだけは理解出来た。
しばらくすると、相手は急に勝ち誇ったかの様に喋り始める。
『ハハハ、いいじゃないか! 人類に忌み嫌われるキミには、お似合いの末路じゃないのかい?』
私は蔑まれることに憤りを覚て相手を睨みつける……っと、ここで意識が途切れ――――
「――――ハッ!!」
目覚めた私は、倉庫の床で転がっていた。
「今のは……夢? いや、それにしては妙に現実感があったような……」
不可思議な体験に頭を捻るが今は……
「う~頭がガンガンする」
二日酔いという、下らない脅威に苦悶するだけ。
「うっ! また……ゲロゲロ……!!」
涙目で吐き出される嘔吐物を眺めて私は誓った。
もう二度と意地汚い真似をしないと……絶対にしないと!!




