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とある悪魔さんの最恐伝説(になるかも知れないお話)  作者: きすぎ あゆみ
悪魔さん、初めての召喚
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続きです。

朝は寒いですが、昼間は暖かくて過ごしやすいですね。(花粉さえ無ければですが…)

宜しくお願い致します。

 私は実験のために兎の獣人族の若い女の身体に、彼女自身の魂を宿らせました。彼女には私からも役割を与えますが想定外な事等が有った時には、自分の意思で動いて貰いたいと思っていますので私の存在は宿らせてはいません。私の存在を宿らせても問題は無いとは思いますが…。


 そして実験は成功したと言って良いでしょう。彼女は間違い無く自我を持っていますし、自分の意思で行動している様に見えます。


 そして何より私を主または上位者として認識までしています。何故なのかは解りませんが、この事は私に取っては非常に好都合でしょう。キオさんの様に私の存在を取り込むなり同化なりしている存在ならいざ知らず、何もしていない者達ですら私を上位者として認識しているので有れば結果的には良い事なのではないでしょうか。


 私が今から試そうとしている事は、私が吸収した者達を具現化して更にはその者達の魂を宿らせようとしているのです。私を主または上位者として認識しているので有れば、私に反発する者もいない事でしょう。私の必要な時に必要なだけ存在を許される、私の軍団?軍勢?です。


 最初の1人が成功しましたがその次が成功するとは限りませんので、次に具現化させるのはこの世界に私を召喚した人族の若い村人夫婦です。


 先ずは2人の身体を具現化させます。多分ですが間違い無く若い村人の夫婦だと思われます。夫の方は衣服を身に付けていますが、妻の方は下着だけは身に付けていますがほぼ全裸に近い姿です。そう言えば、盗賊達に凌辱された後に殺されたのでしたね。その時に彼女の命と引き換えに召喚されたのが私でしたね。兎の獣人族の若い女の時の事も有りますので、衣服を着せた方が良いでしょうね。そして私には女の部下?下僕もいますので、彼女に任せましょう。


「…えー…兎の獣人族の貴女。…名前は何と言いますか?」


 そう言えば名前を聞いていませんでしたね。何か仕事を与えるにしても、名前を知らないと仕事を与えるのにも苦労するかもしれません。ですが今でさえ総勢200近くの者達を吸収しているのですが、その内人族だけでも70人近いと思います。今後の事を考えると彼等の名前を覚えなくてはいけないでしょう。そして人族以外の者達にも名前が必要になって来るのでしょうね。


「はい、ルブですご主人様」


 彼女の名前は覚え易くて助かります。只でさえこの所人族の名前を覚える事が多いので大変なのですが、中には覚え易い名前の人族がいるのには助かりますね。


「ではルブさん、この服をその人族の女に着せてあげて下さい」


 私は若い村人夫婦の妻の死体の近くに有った、襤褸布を具現化させます。多分これが彼女の衣服だったと思うのですが…しかし良くそんな事を覚えているものですね。自分の事ながら感心してしまいます。


 私が具現化させた若い村人夫婦の妻の衣服だと思われる襤褸布は、何故だか解りませんが私が吸収した事で修復されてしまい、見た目は粗末では有りますが衣服として具現化されています。


「はい、ご主人様」


 ルブさんが若い村人夫婦の妻に服を着させている間に、私は彼等2人の魂を具現化させます。しかし2人の魂を具現化させる事が出来ません。どうしたのでしょうか?


 もしかしてですが、私がこの世界に召喚された時に初めて吸収したのが彼等の魂です。そして彼等の魂を吸収する事で、私はこの世界の最低限の知識を獲得しました。もしその事が関係しているとすると、彼等の魂は私と同化してしまっていると言う事なのでしょうか?これは少し困りましたね。


 私としては私に理解を示してくれる、又は私に強力的で有ろう存在から具現化させようと思っていたのですが、2回目で早くも躓いてしまうとはこれは私の日頃の行いが良くないと言う事なのでしょうか?


 もし彼等の魂を具現化させようとするので有れば、私と同化した魂を分離させなくてはいけないと言う事になるのでは無いのでしょうか?それはそれで困りましたね。この世界の最低限の知識は彼等の魂を吸収する事で獲た知識です。もし彼等の魂を分離していまいその彼等から獲た知識を失ってしまうと…特にこれと言って困りませんね。


 彼等はあくまでも最低限の知識を私に与えたので有って、私が今獲得している知識からすればごく一部でしか有りません。その知識もその他の者達の知識と多々重複していますので、重複した知識を持った存在が1人や2人減った所で問題は無いように思えます。多分、きっと、問題は無い筈です。無いと思います。思われます。


 ですのでもう一度、彼等の2人の魂を具現化してみます。先程失敗してしまいましたので、今回は彼等の魂が私の存在の中でどの部分に作用しているのかを見極めながら、具現化することにします。


 彼等2人の魂の器である、彼等の肉体を見ながら彼等の魂を私の中に思い浮かべます。2人の肉体は血色が悪く青ざめています。しかし、彼等の直接の死因となった剣による刺し傷は無くなっていますので表面上は傷一つ無い綺麗と言う表現が正しいのかは解りませんが、綺麗?な死体です。


 夫の衣服に付けられた刺し傷も肉体同様に無くなっており、衣服は粗末ながらも新品同様に綺麗な物になっています。妻の方はルブさんが衣服を着せています。獣人族のルブさんは人族よりも力強いので、ルブさん1人でも妻に衣服を着せる事が出来ています。死体ですので生きている人族とは勝手が違うと思うのですが、ルブさん1人でも何とか衣服を着させる事が出来ています。


 彼等の生気の無い顔を見つめながら、彼等の魂を思い浮かべていると見付ける事は出来ました。しかし彼等の魂は私と同化しているのでしょうか。彼等の魂は私の存在の根源とでも言えば良いのでしょうか?この世界の生き物で言う魂と言えば良いでしょうか。私の存在を形作っている部分に彼等の魂は同化してしまっています。


 これはいよいよ面倒な事になってしまったと言う事でしょうか?私の存在の根源とも言える部分に同化してしまった、若い村人夫婦の魂。無理矢理外してしまって私や彼等に何らかの不具合が出てしまうのは避けたいのですが、しかし、今後の私がこの世界で生きて行くためには1人でも多く私に忠実な部下や配下や下僕が必要になって来る事と思います。


 そのためには多少のリスクは避ける事は出来ないでしょう。となれば私も覚悟を決めなくてはいけません。ティエネの町に忍び寄りつつ有るかもしれない不穏な気配を避けるなり乗り越えるなりするためには、私自信を少しでも強化する必要が有ると思われます。


 他の町に移ってしまっても良いとは思いますが、人族が獣人族の魔物に狙われているみたいですので、人族のどの町に居ても結局は巻き込まれてしまうでしょうし、今更獣人族の魔物側に与するのも何か納得出ない出来ない物が有りますので、人族側から何かをしてみたいとの思いも何故か私の中から湧いてしまっているのです。


 この感情は人族を多く吸収してしまった事で、その様に思ってしまっているだけかもしれませんが、何故かその感情に反発する気が起こりませんのでこの感情に従おうと思っている自分に対して、私自身が不思議は存在な気がしてなりません。


 私は私自身の存在の根源で有る何かと同化してしまっている、若い村人夫婦の魂と私の根源部分を目ではない何かで見つめます。私の根源部分は黒く濁り不定形に蠢いていて、言葉では言い現せない何か歪でおぞましい存在に見えます。


 その私の歪でおぞましい根源の中に、弱々しいのですが淡く輝く私では無い存在が確かに2つ感じられます。…いえ、弱々しい存在の片方の中には、更に小さく儚いそれこそ今にも消えてしまいそうな小さな光も感じられます。これは何なのでしょうか?


 私は更に集中して私の中に取り込まれたで有ろう、淡い光を見つめます。私の中にその存在を感じられると言う事は、完全に私と同化したのでは無いのかもしれません。


 私は彼等の存在を私の中から彼等を掬い取るように、ゆっくりと慎重に私の根源によって作り出した幾つもの手によって彼等の魂を掬い取ろうとします。しかし私の根源は何と言いますか気まぐれなのでしょうか?私の思い通りに動く手も有れば、私の邪魔をする手も有ります。


 私事ながら、私自身の意思も思い通りにならないとは、中々に私自身が面倒な存在なのかも知れませんね。


寝不足で眠いです。

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