表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/47

知られたら、その時はあなたが消えるのよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 何?この服、誰がこんな酷いこと・・

 リメイクされた服に恐怖を覚える。

(それ、私がしたのよ)

「え?だれ?」

 昨日のデジャブで思い出す。鏡をみる。

「そうよ、私よ」

「んーーーーーーーーー」

 勝手に動く口を押される。

(何してんの?心で話出来るっていったでしょ)

 確かにそうは言っていたが、あれは現実だったのか?思いっきり頬を叩く

「痛ぁああああい」

(当たり前でしょ、馬鹿よね。まっそんな事より、ひとつ協力してほしい事があるわ)

(え?な、なに)

(アビトが話かけてきたら、調子をあわせておくのよ。夜の話をしてきたら報告しなさい!分かった)

(アビト?なに?夜の話って、あんた夜に何かしているの?)

(まあね、でも()()()()の為の行動よ。感謝してほしいくらいだわ)

(夜に何をしているの!教えなさいよ)

(いいわよ、でもお子ちゃまなあなたには過激すぎるかもよ)

(ちょっと、失礼ね!)

(キス・・)

(はぁぁああ?キスぅーーー)

(これ以上は、今後の協力次第で教えてあげる。じゃ、私は寝るわ)

(まって、ちょっと、もしもーーし)

(・・・・・・・・・・・・・・・)

 やられた。昨日と同じパターン。勝手に話掛けてきて、勝手に消えてしまう。どうなっているの?あたしの中に誰がいるの?

(あ!言い忘れていたわ。私の事は皆には内緒よ。勿論アビトにも。知られたら、その時はあなたが消えるのよ。じゃあね)

(えっ・・消えるとは?一体なんでしょうか?)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今日は一日何にも身に入らなかった。予定外にもアビトは話しかけてくる事も無かった。が、代わりに

「あ、メイからメールだ」

 さっき分かれたばっかりなのに

☆ひまり。帰り道気をつけてね。もし、アビトが来たら逃げるのよ

☆今日も楽しかったね

☆でも、ひまりと離れて寂しい ぴえん

☆ね、明日一緒にでかけない?

☆リンクコーデしょ

 昨日からメイのアプローチがどんどん酷くなっている。

〇ね、メイどうしたの?なんか変だよ

☆なにも変じゃないよ。もっと一緒にいたいだけ、ひまりは嫌なの?

〇勿論嫌じゃないよ。

☆良かった。じゃあ、また後で電話するね

〇うん あとで

 やりとりを終え、なんだかグッタリする。

「はぁ」

 溜息をつく。

「おい、どうした。溜息なんかついて」

 振り返るとアビトが立っている。思わず

「そんなに、驚かなくてもいいだろ。一人になるのを待ってたんだから」

(お前はストーカーか!!!!!)

 思わず言いそうになったが、(アビトの調子に合せろ)あたしの中の私に言われた言葉を思い出す。グッと言葉を 飲み込んで

「あたしになんか用?」

「全く、冷たいよなぁ、俺、約束守ったじゃん」

「約束?」

「ほら、学校で話かけるなって」

「・・あーーーそ、それね。まぁ当然でしょ」

 なるほど、それで今日は話掛けられなかったってことね。

「でさ、俺思ったんだよね。あの子助けるってどうすればいいのかな、川があったじゃん。あれ超えられないよ」

ムムム?あの子?川?なんじゃそりゃ

「な、話聞いている」

 顔を覗き込んだと思ったら、そのままジッと見つめ近寄ってくる。ちょっとまてよ唇が狙われている気がするぞ!

「きゃあーー。変態!!!!」

 アビトを突き飛ばし、そのままダッシュして家に逃げ込む。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ