序章
やっとやる気になったので載せます。楽しんでくれたら幸いです。
「.........まだ寝てるのか?」
ここはとある高校の教室です。 今日は明るくいい天気なのでお昼寝にはぴったりだったのです。
夕方に近いですが。
「起きろ、もう部活の活動時間終わってるぞ」
先輩の男の子が起こそうとしましたが後輩の女の子は全く起きる気配がありません。それどころか、いびきを小さくかきだしました。
「ぐぅ...」
ふと先輩が、
「あーこんなとこにわたあめがー」
ものすごい棒読みでホラを吹きました。
さすがに高校生にはこんな嘘は冗談と思い、そこまで反応はしないでしょう。
「えぇ!?わたあめどこ!?」
ですが女の子には効果てきめんでした。 彼女は疑う事を知らないのでしょうか。
「起きたか...聞きたいことがあるんだが」
先輩が少し呆れた声で彼女に尋ねました。
「またなんか夢見てたのか?」
「うーん!」
「相変わらず幼稚な喋り方だな...で、どんな夢だ?」
「えーっと、あめがねー、ざーざーふっててね!みんな、びっしょびしょだったよ〜?」
先輩は何かを決意したかのように立ち上がると
よし、今日は雨だな。と言い、昇降口へと向かおうとしました。 先輩が、
「お前は傘持ってんのかー?」
「もってなーい」
「なんで予知した本人が持ってないんだよ...ったく、おい、帰るぞ」
「あーい」
と、教室を出ました。先輩だけ。
後輩の女の子はゆーっくり歩いて帰りました。 いかにも眠そうに。
「まだねむいんだぞー。きゅうなうんどーはひかえ...」
と、戻って先輩はぐっと後輩の襟のあたりを掴みました。
「るぅ!?」
先輩は彼女を引っ張り、さっさと帰路に着きました。
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