〜居候、時々迷子〜
キャー不審者ー(棒読み)
しばらく話をして
「…とりあえず話は分かったけど…絶対無理だと思うわw」
「あー!!!そーやって絶対無理とか言うから無理なんですぅーーーー!人生は思った通りの道筋になるんですぅーーーー!!!!」
「うっぜー」
「うああーーいぃーーですよおおおーーー!!!そう言うならこっちだって方法が無いわけじゃないんだからねーー!!!」
「なにキレてんの…ってきゃあ!!!」
突然不審者()が叫んだかと思うと、またしても光り輝き目の前が真っ白になった
「…な…なんなのよ…ってあれ?私の部屋?なんだったのよ…て、え?…時計の針が…?」
目を開けると自分の部屋に戻っており時間を確認しようと壁にかけている時計を見ると、長針が12時を指して止まっていた
「時計壊れたのかな「時計は壊れてないよ〜」っっって、出たっっっ……っ!!?!!」
背後から先程の不審者()が声をかけてきて、思わず叫んでから今は夜中だと思い出し口を押さえた
「あっ!ゆっくり話すために君と僕の時間の流れだけ変えてるからこの部屋から出ない限り時間は止まったままだから大丈夫だよ!」
「…はあ…。」
吉田サラは考えるのをやめた
「それでね、お願いなんだけど…チラッ。」
両指をツンツンしながら口でチラッと言う不審者…ハッキリ言って
「うわ…キモ…。」
「ヒドイ!?…でも、僕はくじけない!!!…それでね、お願いなんだけど…僕を居候させてもらいたいn「無理です帰ってください」話は最後まで聞いて!!??!悪い事じゃないと思うよ!掃除洗濯から食事の支度まで何でもするからここに置いてください!もうゲート閉じちゃったから帰れないんですうぅぅぅぅぅ!!!!」
「嫌に決まってるでしょ!…って帰れない…?」
「さっきまでいた空間を覚えてる?あそこは神様達が創ってくれた緊急避難場所みたいなものでね、僕と君を引き合せるという役目を終えたから空間は消去されたの…だから僕にはもう帰る場所も行く場所も無いんだ。」
「は…あ?なにそれ…意味わかんない…。」
話を濁されて説明されたが、つまりは…
「アンタ、迷子なのね?しかも世界規模の。」
身も蓋もない言い方である
「そう言われると本気で泣いちゃいそう。」
「…はあ〜しょうがないわね…幸いうちの親は家に帰ってこないからアンタ一人くらい居候してても問題無いわ「それじゃあ!」ただし!アンタは何とかしてその、神様?達と連絡取って早く帰れるよう努力しなさい、それと私の言うことを守れなきゃ…速攻警察に頭のおかしい不審者が不法侵入したって突き出すわ。」
「ハイ、ワカリマシタ」
何だかんだ言ったって優しく甘い女である吉田サラは不審者()を居候させることにしたそうだ
「あー…もう疲れたし難しいことは明日また考えるとして…ん、」
「…え?なに?カツアゲ…?僕お金無いよ」
「アンタアホの子なの?」
「ひどい!!!」
「…いつまでもアンタか不審者呼ばわりでダメでしょ…名前…アンタの名前はなんなの。」
辛口でそう名前を聞く
「僕の…僕の名前は、…ア…アンバー、アンバーって呼んでくれたら良いよ。」
「私はサラ、吉田サラよ、よろしく。」
交わることの無き者達の物語が交わり始めた
上手な棒読みって難しいよね