〜茜色の道を〜
夕暮れ時の住宅街、その道を一人歩いているのは
「…お昼ご飯食べ過ぎわね…いや、でもばあちゃんのご飯美味しいし、稽古終わりでお腹空いてたし…うん、しゃーないしゃーない…」
昼食を祖父母宅で食べ、お菓子を持たされて帰っている吉田サラ
「…あー…やっぱり、不安なのよねぇー…アイツ…アンバーは良い人なんだろうけど…男だし…成り行きで居候させることになったけど…誰か他の人に預けるにしても『突然パソコンに吸い込まれたと思ったら変な空間で変な男に恋のキューピットになるから僕を居候させてよ!』…なーんてことがあったなんて言っても信じてもらえないだろうし…アンバーの世界の神様マジでクソ…もし、この世界に神様いるならなんとかしてよ…はぁ………」
ボソボソと独り言を呟きながらでも足は進み
家が見えてくる
「…はあ…腹を括るか…まあ、何かあったら追い出してしまえばいいんだし、一応お金はあるんだしね。」
我が家の玄関に手をかけ、扉を開ける
「ただいまー…」
………
………
…………
「…え?」
控えめにかけた言葉に帰ってきたのは、静寂だった
「えっ…?あれ?!あ、アンバー?!!いないの!!!!」
慌ただしくリビングに入り確認するが、人の気配はせず昨日まで見慣れていた誰も居ない部屋があるのみだった
「嘘…あっ!そうだ靴!!!」
踵を返し玄関に置いてある、昨日買ったばかりの真新しいアンバーの靴を確認する
「靴は…っ!ある…っ!…それじゃあ………2階?」
玄関横の階段に目を向け駆け上がり
「アイツに貸した部屋はっ…!!!」
階段を上がってすぐのにある扉の下から僅かに漏れる光を確認してノックもせずに押し入る吉田サラ
「アンバー!!!!」
…… ………
「え」
キュピーン…ピコーン…ピュイーン…(謎の光の効果音)




