表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/116

76

「そうだ。だがミチル先王はラング王を脅した。

 ルネン妃が緑の民で、人を殺める薬草を作り大量殺害を計画していると国民たちに広めると脅した」


「兄上!! 緑の民?? さっきから、どうしておとぎ話の中の緑の民の話をしているのですか! 

 ま、ま、ま、まさか! ルネン妃が緑の民だと? 緑の民はおとぎ話ではなかったのと言うのか?」


 タイラさまだけがかーさまが緑の民だった、と知り、おとぎ話の中の架空人物がこの世に存在する事実に驚異しているようで言葉を発することが出来ないでいる。ノブさまは知っていたようだ。


「タイラ。緑の民は実現するらしい。王として先祖の残した書記に記していて、王族にしか知れ渡ってない薬草があったのに、わしも心のどこかで緑の民は空想の人物と思っていた。セシル姫も緑の民じゃあ」


 セイズ王はタイラさまにあまりにもあっさりとセシルの秘密を暴露した。


「緑の民が実在人物と知れないためにアシール神殿はなるべく人々が空想人物と思うように情報を錯乱してきたからでしょう」


 さらっとノブさんが言った。


「セシル姫さま。我々、アシール神殿は長き時を、緑の民を守るために存在してきました。こうして、私の時代に緑の民のお方に出会えお仕えすることができましたことを、改めてアシール神に感謝します。

 セシル姫さま。全世界のアシール神殿はセシル姫さまにお仕えします。

 セシル姫さまの意志に従います」


 一体、これはどういうことなの? アシール神殿は緑の民に仕えるためにいるってこと?


「えっ、えーーーセシル姫が緑の民って。うわーーー。失礼。おっほん。

 えっと……そ、それはつまり。兄上、もしセシル姫がこの国と戦争したいと思ったら、アシール神殿が味方をして国が滅びると言うことですか!!??」


「な、なに!! そ、そ、その極端な例は!!?? そんなことあるわけないじゃない!! タイラさま! アシール神殿は大陸のどの国にも寺院があって、このセイズ国より多い信者がいるのですよ。そんな多大な信者がいる神殿がわたくしの命を優先して戦争するはずありませんわ」


 野獣の頭は脳筋だ!


「アシール神殿は緑の民を守るために、必要なら戦争をします」


「「「……」」」


 しれっとノブさんが呟き。部屋がしーんとなった。


「まあ、そうかもしれないなが、セシル姫と敵になることはないから戦争はないだろう。なによりセシル姫は人が死ぬ戦争を望むようなことはしないだろう?」


 セイズ王は別にセシルに質問でも誰に対して話したわけではなく言った。もちろんセシルも戦争なんて怖くて嫌だ。大体、普通の一般女子として、村人1か町人一の庶民もモブのモブで生きたいのに、戦争なんて二次元三次元の話を振られても困る。だから思いっきり絶対戦争しない、戦争反対の意味を含めて頭をぶんぶん横に振る。


「セーちゃん。カブリをそのように振ると馬車酔いをしますよ」


 セシルの真後ろに立っているディランがセシルの頭を手をのせた。


「あっ、うん。ありがとう。ディー」


 やはりいろいろなことがありすぎて、かねての冷静さがかけている。と自分に言う。決して周りはセシルのことを可哀想な子を見る目で見ているわけじゃないだろう。


「おっほん。そう言うわけで……。セシル姫に関してだけは王命なんてつかえない。アシール神殿と敵対することは国が滅びると言うことだからな。

 タイラもセシル姫の養父になるから、セシル姫たちの扱い方には十分気をつけるようにな」


 セイズ王の言葉を聞いたタイラさまが悩ましげな顔でセシルの顔を見たまま、「御意。元々セシル姫たちのことは我が身以上に大切にお守りするつもりでいました」と物騒なことをしれっと言った。


「そうそう。話がかなり脱線したようだ。ルネン妃が作った薬草はセス殿が探しているようだ。それをなぜミチル先王が知っていたのか疑問だが、セス殿がすべて知っているようだ。他には緑闇に聞いてみるのもいい」


 かーさまが亡くなった日からセスに会っていない。連絡も取れなくて、じーじに何度も問い合わせたけれど、「セスはいま難儀な任務をしているから連絡が難しい」と言う返事ばかりだった。


「陛下!!」


「ディラン。セシル姫ももう今までのように何も知らないままで守ってもらう環境ではなくなった。セシル姫に緑の民と言う意味をきちんと知る必要がある。

 それがセシル姫自身を守ることになる」


 いままでディランは静観していたが、セイズ王の名前を呼んだ。


「セシル姫。神殿は表で緑の民を守る。そして、緑の民を裏で守る『緑闇』と言う集団がある。セシル姫がまだ未成年だったから、保護者のラング王が緑闇やアシール神殿と連帯してセシル姫とルネン妃の安全を守っていた。

 だがこれからはセシル姫自身が緑闇と直接接触するといい」


 セイズ王は突拍子、ビックリ箱のような人で話があっちこっちに飛びすぎだ。リンダの結婚、リリーとセシルの王族入り、リリーの父親、セスの任務。その前に義兄姉たちと血が繋がっていなくて、ミチル国が崩壊寸前。ミチル先王がラングを乗っ取る計画があって、これはラング国がセイズ国の一部になったからなくなったでいいんだよね?


 と言うか「緑闇」と言う集団ってなに? 裏集団と言っている辺りから怪しい。


「緑闇さんはどこにいるのですか?」


「はじめまして。主君。このように主君の御前に姿を現すことができ歓天喜地の思いです」


「「ッ!!」」


 リリーたちも言葉にならない悲鳴をあげた。いきなりどこからか黒い服で顔を隠した人物が部屋の隅にいた。忍者だ。前世の記憶がなかったら、いま以上に恐怖を感じたかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ