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夢の中での体験記  作者: 秋山 梢
3/7

街の中も火事でした。っていうかこれって戦争じゃね?

 少し前に先輩からプレゼントされたローブ(ギルド入った時もらったんだー)のフードを水魔法で濡らし、頭痛を堪えながらかぶってロックフォードの街を走る。

 古都ロックフォート。学術都市ロックフォート。水上都市ロックフォート。

 いくつかの都市の異名の通り、5つの川とたくさんの学校とたくさんの歴史的建造物がある街。建物は基本的に修繕しつつ長期間使う。築800年物とかざらにある。


 いや、あったになっちゃうかなぁ?


 そこら中の建築物が燃えていた。

 いくらなんでも燃えすぎでしょって思っちゃうくらい燃えてた。

 消火活動してる人もいるけど、まさに焼け石に水状態。近くの川からバケツで水持ってきてかけても燃える勢いの方が強いわ。

 C級なら川の水ある程度操って消化とかもできるのに!


 でもホントなんでこんな燃えてるの?C級魔法士なんてこの街にはそれなりの数いるはずなんだけど。


 学術都市の異名通り、たくさんの魔法学校が国立、私立共にある。一般的に魔法士って言われるのはD級以上の存在。大学卒業でだいたいD級以上の実力なんだ。私の階級は正確に言えば水魔法士見習いE級。なりたての16歳だ。水魔法士各級の基準は


見習い

F:コップ一杯の水が一日5回出せます。半径1mの水を1L分動かせる。

E:バケツくらいの水が1日5回出せます。半径5mの水を約10L分動かせる。

魔法士

D:氷が作れます。水創造なら味の変化が楽しめます。水・氷属性戦闘魔法初級が使えます。

C:小規模(100m四方)の水流操作(緩やかな川の逆流とか)が出来ます。植物を凍らせることが出来ます。水・氷属性戦闘魔法中級が使えます。

上級魔法士

B:局地的(1キロ四方)天候操作・雨/雪が使えます。水・氷属性戦闘魔法上級が使えます。

A:局地的(10キロ四方)洪水の治水が出来ます。山が吹き飛ぶクラスの水蒸気爆発が出来ます。

伝説級魔法士(過去に数人いたかもしれないクラス)

S:国一つを海に沈められます。本人は凍らずに絶対零度?を実現できます。

SS:大陸一つを海に沈められます。

SSS:旧世界を沈めて滅ぼしました。(っていう逸話があるけど、沈んで滅んだ癖にどっからそんな話が出たのかは不明)


とまぁ、そんなわけでうちの都市って魔法士の数だけならグランド王国で一、二番目くらいにはいるはずなんだけど。。。


 とりとめのない現実逃避で現実を見ずにメインストリートを走り、途中で何人も人が死んでたり、怪我をしてたり、うずくまってたりしたけど全部無視した。


 だって私には出来ることないじゃん。


 私は水をコップ7杯作ることが精一杯の水魔法見習い。水操作にしたって10L分の水を動かして何をすれば良いの?誰かをおぶって一緒に避難出来る体力もない。怪我を治す魔法も使えないし、応急処置もまだ学んでない。私に今出来るのは早く、一刻も早くギルド本部へ向かう事だけ。


 私ってさいてー。逃げてるだけじゃん。




 なんとかギルド本部へ到着。だけど、ギルドの前にバリケード?


 ピュン バシュ ブツン


 私のかぶっていたケープが散切れて後ろに飛んでいく。ついでに私も後ろにひっくり返る。

 ふむ。ケープに矢が刺さってますね。

「矢ぁぁぁぁぁ!??」

 あと10センチ下だったら死んでたヨ!

「そこで止まれ!何者だ!」

 立ち上がろうとしたら、弓を構えた複数の男性の姿がバリケードの奥から現れた。

「E級ままま魔法士ササッサラーですぅぅーーー!」

 噛みまくりで発言する私。

「ササッサラー?聞かない名だな。ウチに登録しているのか?」

 ボケるおじさん。

「いえ、サラといいまうー」

 更に噛んだがなんとか名前はわかるか。

「E級がなんでここにいる!今は緊急時でE級以下の魔法士及び戦士全職は都市外避難勧告が出ているぞ!!」

 は?

 え?

「現在我が国と隣国ファラント王国は交戦状態に入った!」




 は?







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