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無題

作者: 雨海

雨が降る


音を発せず


ただ、空中を舞う雨


雨に音もなく


存在を誇示し、街を包む





雨に包まれた街は


雨のせいにして涙を流せないでいた


雨は包むだけ


包み存在を見せるが


音はなく街を包む



泣けない街


大声で泣くことができない街


街は涙を隠した


弱音を、そっと


雨のなかに


隠した





雨は言う


泣くのはおよし


まだ泣く時ではない


悲しいことは、私のなかに


苦しい理由を、そっと私に


隠してしまおう私のなかに


泣くのはおよしな


君は強い子


優しい子


涙を流すのはまた今度





泣きそうな街は


そっと雨のなかに


ほんの少し


ほんの少しだけ


弱さを隠そう


次の晴れが来る前に




雨は音もなく包むだけ


泣くのはまた今度


雨が音を隠すまで



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