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スリーピング・サーガ~世界が眠りに堕ちる前に~  作者: 秋月流弥
第2章:材料①ナマケモノの爪の垢
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第12話:【Z・Z・Z】

ネズミに変身したマースは隙を見て牢番の足元を潜り抜け、ナマケモノたちが捕まる牢屋まで辿り着く。

「ふー、セーフ」

「むあ?」

檻の中のナマケモノたちがマースを見つめる。

「むあむあ」「むーあー」

「しー、今助けますからね。いやぁ久々のミッション緊張するなぁ」

ネズミ態のマースはツルツルと牢屋の檻を上る。

天井付近まで上ったところで胴体に巻きつけられた胡椒瓶の紐を解きそれを抱き締めるように両腕いっぱいに抱える。


狙いは鍵を持つ太っちょ盗賊とそのサイドの牢番二人。


「では、おやすみなされ~……」


ふりふりと。


マースくんは胡椒瓶ネムクナールを振りかけた。

盗賊たちの上から純白の粉が鱗粉のように牢番たちに降り注ぐ。

「な、なんだ?」

「ふぁ……なんか眠くなってきた」

「おやすみなさい~……」

牢番はあくびをすると、たちまち眠りの世界へ誘われた。

「今のうちに、」

「とやっ」牢番たちが眠ったのを確認し天井付近からダイブと同時に変身を解く。

着地した人間態のマースは轟々とイビキをかく太っちょ盗賊に駆け寄る。

「よし、鍵ゲット!」

鍵を握り牢屋の向こう側に向けて両腕で大きなマルのサインを送る。

「(ダミ子さーん、鍵ゲットです)」

「おお、よくやった」

洞窟の岩場の陰で隠れていたダミ子がひょっこり顔を覗かせた。


「これで捕まったナマケモノたちを解放できるな」

ダミ子はナマケモノたちが捕まる牢屋へ駆けつける。

「はい。この鍵で開くはずです」

「すぐ住人たちを出口へ誘導させるぞ」

後ろ護衛頼む、そう言うとダミ子はマースから受け取った鍵を錠に差し込む。

くるりと鍵は滑らかに一回転した。


「あれ?」


しかし錠前はカチャンと小気味良い音を立てるものの牢屋の扉は開かない。

「な、なんでだ。この鍵が牢屋の鍵じゃないのか」

「あーっ!?」


マースが叫んだ。

「な、なに」

「ダミ子さんこれよく見たらダイヤルがついてます! 暗証番号があるんです!」


錠の隣には別のダイヤルのついた錠がぶら下がっていた。


「まさかの二重ロック!」

思わぬ厳重警備にダミ子とマースはだばだばと汗が出る。

「とととにかく適当に番号を回す!」

「適当にってA~Zまであるんですよ! ダイヤル三つ揃えるまで日が暮れますよ!」

ダイヤルは縦に三つ並びそれぞれアルファベット二十六文字が用意されている。勘で当たるものではない。

「ええとええと」

「ダミ子さんファイト!」

「な、なんだお前は!!」「侵入者か!?」「怪しい奴がいるぞ!」

「あ! 通りがかりの盗賊が五人!」

「わーッ!? ふりふりふりふり」

ダイヤル錠に苦戦する最中盗賊五人に見つかるも胡椒瓶ネムクナールをふりまくり撃退。

『ぐぅ』

「ってなんで私が撃退してんだ! 護衛しろよマースくん」

「ダミ子さん早く早く!」

「えーいヤケクソ!!」

鼻提灯を浮かべ眠る盗賊を見てダミ子はダイヤルを合わせた。


【Z・Z・Z】



ピンポーン。


軽快な音が鳴ると檻はガチャンと開いた。


「えー!? 開いちゃった!」

「頭隠して尻隠さずとはこのことだな。つめが甘い連中で助かった。救出するぞ」


お疲れ様です。ここまで読んでくださりありがとうございます!

まだまだ続きます!

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